2024年03月29日( 金 )

【10/2】カトープレジャーグループ「ふふ 日光」開業~ヒューリックと日光田母沢御用邸付属邸の跡地に高級温泉旅館を展開

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栃木・日光エリアの日本リゾート

 10月2日の栃木県日光市の「ふふ 日光」開業にあたり、ヒューリック(株)とカトープレジャーグループは9月28日に「ふふ 日光」で開業レセプションを開催した。

 「ふふ 日光」は、日光田母沢御用邸記念公園に隣接する「初めて開かれた聖地」としてオープンする日本リゾートの高級温泉旅館。ヒューリックが事業主として旅館不動産の開発・所有を行い、ヒューリックふふ(株)が経営、カトープレジャーグループが開発プロデュース及び運営を行う。ヒューリックふふは、ヒューリックが93.3%、カトープレジャーグループが6.7%出資する合弁会社。

(左から)加藤友康氏、大嶋一生氏、根津嘉澄氏、西浦三郎氏

 開業レセプションでは、ヒューリック(株)代表取締役会長の西浦三郎氏が「『ふふ 日光』は、皇室の方々がご静養の場として利用されていた『日光田母沢御用邸付属邸』の跡地を所有者の東武鉄道から借り受け、高級旅館として運営する。日光エリアを盛り上げていくことで、東武鉄道はじめ地域の方々のお役に立ちたい」と語った。

 日光市長の大嶋一生氏は「『ふふ 日光』が高級旅館として日光の新しいシンボルになることで、新たな観光客層への大きな訴求力になると期待している。日光市の観光事業の回復に向けて取り組みたい」と挨拶した。また、東武鉄道(株)代表取締役の根津嘉澄氏は、「日光・鬼怒川エリアは東武グループにとって、重要な観光事業エリア。SL列車の『SL大樹』や新型特急車両の『リバティの運行』、『金谷ホテル』のグループ化、中禅寺湖畔の『ザ・リッツ・カールトン日光』などお客様にお越しいただくための取組みを進めてきた。今回開業する『ふふ 日光』は高級宿泊施設であり、日光エリアのさらなる活性化に期待している」と挨拶した。

 カトープレジャーグループ代表取締役兼CEOの加藤友康氏は、「日本を代表する観光地の1つである日光で、世界に発展する日本リゾートとして『ふふ 日光』を開業することで、観光業界を盛り上げていきたい」と語った。

コロナ禍で高まる安心感「個室ニーズ」

左:全客室に自家源泉の温泉を完備
右:ラグジュアリープレミアムスイートルームのリビング

 「ふふ 日光」は、すべての部屋に自家源泉の温泉を完備した全24室のスイートルーム。 日光田母沢御用邸付属邸の由緒をたどり、西洋の文化が入ってきた大正時代のノスタルジーを感じる和洋折衷のスタイルを、空間や料理などに取り入れている。

 「ふふ 日光」では、栃木にまつわる食材や世界三大珍味のフォアグラやキャビア、トリュフなどを使ってアレンジした日本料理や鉄板焼きのレストランでは部屋が仕切られており、プライベートな造りで食後のデザートやお酒が楽しめるふふラウンジとともに、コロナ禍でも安心して宿泊できるよう工夫されている。「コロナ禍でハワイなど海外の観光地への旅行を控え、『ふふ』を利用したいというリピーターの国内旅行のニーズが高まっている。『ふふ 日光』は全24室と部屋数が少なく、ゆったりとしたつくりであること、プライバシーを尊重したつくりの部屋やレストランなどでゆっくりと過ごせることが、コロナ禍の『個室ニーズ』に合っている」と加藤氏は語る。

左:カーテンで仕切ることができるカウンター席
右:日本料理の庭園向き2名席

 日光では、10月1日から「Gotoキャンペーン」の対象に東京発着の旅行が適用されるようになるため、首都圏からの観光が増えると見込まれている。

 2021年4月に「ふふ 京都」や「熱海 ふふ」別邸の「木の間の月」、21年春頃に「ふふ 箱根強羅」のオープンを予定。ヒューリックふふは、今後の「ふふ」シリーズとして軽井沢や鎌倉、小田原など、都心から2時間以内の観光地で10件程度の高級温泉旅館の開発を進めていく。

中庭からメイン棟を眺める

【石井 ゆかり】

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