西日本新聞社 26年3月期中間 メディア事業は赤字継続、不動産事業が収益を下支え
西日本新聞社の2026年3月期中間連結決算は、売上高が155億4,000万円と前年同期比2.5%増加した。営業利益は11億5,900万円(同46.1%増)、経常利益は13億2,300万円(同28.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は10億2,200万円(同22.9%増)と、いずれも増益を確保した。もっとも、利益の大半は不動産事業によるもので、本業であるメディア関連事業は依然として赤字体質から脱却できていない。
メディア関連事業の売上高は115億3,100万円と前年同期比1.4%増となったが、セグメント損失は2億1,800万円を計上した。前年同期の5億500万円の損失からは改善したものの、赤字が続く構図に変わりはない。イベント事業が堅調に推移し、損失幅の縮小には寄与した。期中には、ウェブマーケティング支援を手がけるマイティーエースを子会社化するなどデジタル分野の強化を進めているが、収益面での本格的な寄与は今後の課題となる。
一方、不動産事業はグループ収益を実質的に支える中核事業として存在感を高めている。売上高は31億6,200万円と前年同期比7.0%増加し、セグメント利益は14億600万円(同4.9%増)を確保した。新たな賃貸用建物の取得が増収に寄与し、同事業単体でグループ全体の営業利益を上回る利益を生み出す構図となっている。
食品販売事業やコインパーキング事業などを含むその他事業は、売上高8億4,600万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益7,700万円(同0.7%増)と、前年同期とほぼ同水準を維持し、業績は概ね安定的に推移した。
財務面では、2025年9月末時点の総資産が901億5,800万円と、前連結会計年度末から14億9,400万円増加した。不動産事業における賃貸用建物の取得にともない、「建物及び構築物」が増加したことが主因である。負債合計は512億6,700万円と0.6%増にとどまり、純資産は利益剰余金の積み増しにより388億9,100万円(同3.1%増)となった。自己資本比率は40.6%から41.3%へと改善している。
不動産事業の拡大によって連結ベースの利益水準は維持されているが、メディア関連事業がなお赤字である点は最大の経営課題であり、構造的な収益改善策が問われる局面にある。
【緒方克美】








