『脊振の自然に魅せられて』「令和7年度 第18回ふくおか地域づくりフォーラム グランプリ受賞」
福岡県政策支援課が行っている「地域づくりネットワーク福岡県協議会」主催の「ふくおか地域づくり活動賞」の募集があり、過去2回ほど応募した。2回とも入賞したが、副賞は図書券のみであった。
これだけ行政と連携し、道標設置活動、クリーンアップ登山、自然観察会、脊振サミット開催など多岐にわたって活動しているのに、忸怩(じくじ)たる思いであった。応募用紙は十行ほどしか記入枠がなく、遠慮して記入していたのである。
「第18回ふくおか地域づくり」活動賞の応募締め切りが、昨年8月29日(金)だと福岡県のホームページで知った。今回を最後として応募することにした。応募用紙にすべての活動を簡略に記入し、写真を10枚ほど添付して早めに提出した。
記入内容
- 設立経緯、発展性・独創性:脊振山系にドコモCS九州の協力を得て「レスキューポイントを27カ所設置」。QRコードを読み取ると、国土地理院の地図上で現在地が確認できる優れものである。登山者の安心・安全への取り組みを強調した。
- 地域課題解決への寄与:福岡市早良消防署と連携し、怪我や急病の際の迅速な救助活動を可能にしたこと。
- 継続性:日本山岳遺産認定の資金30万円を活用し、レスキューポイントを設置したこと。山開き、クリーンアップ登山開催でレスキューポイントの認知度や利便性を高めていること。脊振山系山開きを毎年開催していること。
- 連携性:ドコモCS九州と窓口を開き、ドコモCS九州の職員と共に山を歩いて携帯電話の受信調査を行ったこと。
- 波及効果:レスキューポイント設置の際、西日本新聞の記者が我々に同行し、新聞記事になったこと。『山と溪谷』での活動記事掲載、季刊誌『のぼろ』掲載など。
- 発展性:福岡平成ロータリークラブによる費用の援助で福岡市早良区南部の椎原バス停にレスキューポイントを表示した大型登山地図を設置したこと。
別件だが、「ふくおか地域づくり活動賞」より2カ月早く応募していた全国版の令和7年度「あしたのまち・くらしづくり」の受賞決定通知が昨年10月に届いた。全国223団体の中から選ばれた25団体のひとつ、「振興奨励賞」であった。東京での表彰式は、顧問(東京在住の親友)の都合がつかず欠席したが、後日、額入りの賞状が送られてきた。数回の挑戦でようやく手にした、念願の受賞だった。この「あしたのまち・くらしづくり活動賞」にも数回応募したが、受賞とは縁遠かった。ようやく受賞したのである。
話を戻す。12月9日付で「貴団体をグランプリ(県知事賞)候補に決定した」との通知が届いた。26年1月31日(土)に「大野城まどかぴあ」で行われるフォーラムのプレゼンテーションにて、候補6団体による最終審査を行うという。持ち時間は7分。
チラシ
プレゼンテーションのテーマとしたのは、道標設置事業、山開き、レスキューポイント設置、脊振サミット開催、KBC第29回ラジオ「水と緑の物語」出演動画、そして受賞一覧である。
特に多数のマスコミ掲載実績と、多くの行政と連携していることを強調し、仕上げに、昨年出演したKBCラジオ第29回『水と緑の物語』の冒頭の部分の動画を40秒に編集しパワーポイントに組み込んだ。
ほかの候補団体の活動内容も調べ、発表内容を絞っていった。Macで作成したデータの拡張子が県庁のパソコンで開けないトラブルもあったが、USBメモリで窓口へ持参し解決した。
課題は「喋りすぎ」の癖だ。3月で82歳になる。加齢による顎の筋肉の硬直もあり、呂律が回りにくい。原稿を削り、自宅のテレビにタブレットをつないで猛練習した。気象予報士のTアナウンサーから教わった「フレーズの間を空け、腹から声を出す」という助言を肝に銘じた。スマホのタイマーで測るとどうしても7分15秒になるが、県庁からは「多少のオーバーはOK」と聞き、本番に臨んだ。
会員Kの車に同乗し、福岡都市高速を使用して「大野城まどかぴあ」へと向かった。車中での練習中、Kさんから「少し早口だ」と指摘を受ける。
正午から簡単なリハーサルがあった。県庁が用意したパソコンで動作確認と動画の音量確認をする。司会者から「6分で一度ベルを鳴らします、7分で2度鳴らします。その時点で発表をやめてください」と発表時間についての説明があったため、急いで原稿の無駄な箇所に×を入れ15秒分を削った。発表順位が4番目だったのは幸いだった。
いよいよ本番開始。大型スクリーンに会のロゴが映し出される。自己紹介を始めたが、マイクのスイッチが入っていない。焦った担当者が駆けつける中、「最初からお願いします」とやり直しを求めた。一秒も無駄にはできない。
左手に原稿とタイマー、右手にPC操作とレーザーポインター。極度の緊張からか、終盤には右手が震えていた。タイマーも途中で画面が変わるなどハプニング続きだったが、動画の音量を上げるようジェスチャーで指示し、なんとか「これからも脊振の自然を愛する活動を続けていきます」と締めくくった。
(1)脊振山系 道標設置作業
(2)道標設置完成記念として山開き開催
(3)2018年2月18日 第1回脊振サミット チラシ
(4)山岳雑誌『山と溪谷』(2021年1月号)
質問タイムで審査員長から「池田さんは何者ですか?」と問われた。「ただのサラリーマンでした」と返したが、再度問われ、会社名を言わず、「『ウォークマン』をつくった会社に勤務していました。それと私の行動力と厚かましさで、多くの行政や企業とのネットワークをつくってきましたと」答えた。
6団体のプレゼンテーションが終わった。その間、地域づくり福岡大会のパネルディスカッションが始まった。40分ほどである。参加者は、あまり関心のない時間でもあった。
審査会は審査員と参加団体1票の投票によるものだった。参加団体1票である。もちろん自薦には斜線が引かれていた。投票はKにお願いした。
運命の結果発表。準グランプリ2団体が読み上げられるが、当会の名がない。この時点でグランプリを確信した。
「グランプリは、脊振の自然を愛する会」アナウンスが響くと同時に、自然と体が動き、審査員と客席に深く一礼した。
ほかの団体とはキャリアが違うし、行政とのつながりを評価してくれたのだろう。
授賞式は女性会員Sにお願いしていた。赤い大きなリボンを付けた彼女が登壇し、審査員長から賞状と、賞金目録を受け取った。彼女が席に戻ってくると、前方の席に陣取ったスタッフジャンパーを着た会員たちと思わず微笑んだ。
会員が10名ほど応援にきていた。正午からリハーサル、発表は午後1時からで昼食をとる時間もなかった。
コンビニでおにぎりを40個ほど購入し、会場の席で食べた。筆者は1個を半分ほど頬張り、本番に臨んだのである。
応援にきた「あぶらぶらぶらクラブ」のT家族3人も我々と同じ列に座っていた。グランプリ受賞者の記念写真は、スタッフジャンパーを着用した会員たちと一緒にカメラに収まった。
あぶらぶらぶらクラブの家族も応援にきてくれた
疲れていたので交流会には参加せず、会員たちと別れた。女性SとHは自宅から近いので、会場まで自転車できていた。(元)キノコの会の会長も筆者より高齢であるが、応援にきてくれていた。結果発表前に帰宅していたので、審査結果を電話で伝えた。
1カ月におよぶ、プレゼンテーションの練習は終わった。副賞は準グランプリ10万円、グランプリ30万円である。副賞の30万円は活動資金に潤いをもたらした。
昨年8月2日KBCラジオ『水と緑の物語』生中継出演、10月令和7年度「あしたのまち・くらしづくり活動賞:奨励賞」受賞と輝かしい年度であった。
2012年6月の設立から13年の活動の成果である。
後日、福岡県のHPで公表された。
『第 18 回「ふくおか地域づくり活動賞」グランプリ団体決定!』
脊振の自然を愛する会
代表 池田友行








