パチンコ「キコーナ」は九州に進出するのか
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九州のホール運営業者が色めき立ったDステーションによるP-ZONEの買収劇から間もなく4年。総額200億円超ともいわれるP-ZONEの買収を経て九州進出をはたしたDステーションは、旧P-ZONE運営のグループ企業、(株)パラダイスだけで600億円超(2020年3月期)の売上高を計上するまでに地域に定着した。
生活様式の変化といった外的要因と、規制強化をはじめとする内的要因のダブルパンチを食らい、市場規模の縮小が続くパチンコ業界。資本力のある大手による寡占化が進み、その過程で他エリアへの進攻も珍しくなくなった。
なかでも破竹の勢いを見せているのが、関西・関東を中心にパチンコホール「キコーナ」を160店舗以上展開するアンダーツリー(株)(大阪市西区、木下春雄代表)。同社は今年7月、ホール「アプリイ」を運営する(株)アプリイ(静岡市葵区)の全株式を取得し、「アプリイ」11店舗の運営を承継した。これによりアンダーツリーは静岡県への進出をはたし、アンダーツリーグループ全体の売上規模も、アプリイの売上約237億円(20年12月期時点)が加算されることで、再び3,000億円台が目前に迫る。
加速する業界再編。関西・関東を主戦場とする「キコーナ」を運営するアンダーツリー(株)だが、条件さえ合えば九州のホールをグループ傘下に収める可能性もある。現在の同社の勢いからすると、その可能性は高いように思われる。
「『キコーナ』が?まさか」と笑う福岡のホール運営業者は少なくないが、実際にDステーションはやってきた。(株)フェイスグループのように、事業承継によって福岡から関東へ進出する例もある。「キコーナ」ブランドの九州展開は決して夢物語ではない。
【代 源太朗】
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