2024年04月25日( 木 )

中国経済新聞に学ぶ~急速に発展する中国のペット産業(後)

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 ここ数年、ペットを飼う人の数がますます増えている。ペットバトラー、トリマー、トレーニングコーチなどの職業に人気が出て、ペット産業従事者がますます増加するとともに、整ったペット産業チェーンが形成され、ペット経済がかつてないほど収益への期待を抱かせ、活力をほとばしらせている。

ペットトレーニングコーチが徐々に人気

ペット イメージ 「ペットトレーニングは不人気ジャンルから人気ジャンルに変わった。これまでペットのトレーニングを学ぶのは自分のペットのためだったが、それが『金の卵を産む』技術になるなんて思いもしなかった」。こう語るペットトレーニングコーチの王寅さんは、2015年に自分の犬と周りの「犬友だち」の犬に基本的なしつけをするため、ペットトレーニング技術を学びたいと考え始めた。そこで単身、アジア育犬連盟(KCUA)の門をたたき、技術を学び始めた。

 カリキュラムを終えて戻ってきたころ、ペットトレーニング業界はまだあまり知られていなかった。しかし、王さんの技術は周りの友人たちに口コミで伝わり、「犬友だち」の間で広く知られるようになった。

 そして今、王さんのところに連れてこられたペットは、全日制のトレーニング学校に入学したようなもので、カリキュラムは「小中高レベル」と「大学レベル」にわかれている。

 王さんの説明によると、トイレの正しいしつけ、正しいリーダーウォーク、おすわりと伏せ、人に迷惑をかける行動をやめさせるなどは「小学生レベル」、むやみにものを口に入れない、呼んだら戻って来る、エサを守らない、人を噛まないなどは「中高生レベル」、数を数える、じっとしている、パフォーマンスをするなどは「大学レベル」だ。

 ペットのトレーニングに携わったこの6年間、王さんは数えきれないほど犬にかまれたが、信念を持ち続けた。王さんは、「現代の家庭でペットは重要な位置を占める。うちに来る多くの方が、どんなに『学費』がかかってもいいから、『うちの子』を賢い優等生にしてほしいと強く願っている」と話した。

 王さんのトレーニングを受けて、順調に巣立っていった犬たちは100頭以上に上っている。

 中国のペット業界はスタートが相対的に遅かったが、社会の発展にともなってペットに関する観念が普及と拡大を続け、ペット経済もそれにともなって急速に発展した。「中国のペット業界市場見通し予測と投資戦略計画分析報告」によると、10年から20年までの間に、中国のペット業界の市場規模は134億4,000万元(約2,284億8,000万円)から727億3,000万元(約1兆2,364億円)に拡大し、複合年間成長率は20%に迫り、世界平均を上回ったという。

(了)


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