2022年06月28日( 火 )
by データ・マックス

コロナ禍でも活気みなぎる「鉄筋工業界」の現況(1)

 「鉄筋工事は新しい建築方法が出ない限り未来にまで残り、なくならない」と語る(株)宮村鉄筋工業の宮村博良社長に、鉄筋工業界を取り巻く現状と将来展望などについて話を聞いた。

鉄筋は人の骨と同じ「支え」の役目

鉄筋工事 イメージ ――貴社の主な事業内容は鉄筋工事ですが、具体的な取り組み内容をお聞かせください。

 宮村博良氏(以下、宮村) 建築物のなかで、「RC構造」といわれる鉄筋コンクリート構造や、「SRC構造」といわれる鉄骨と鉄筋コンクリートを併用した構造は、主にビルディングなどの高層建物を建築する際に用いることが多いです。鉄筋が入っていなければ高層建物を建てることができず、その工事を行うのが鉄筋工の仕事です。

 ――日本で鉄筋コンクリート構造の建築が一般的になったのは、いつ頃からでしょうか。

 宮村 日本では、横浜港の岸壁づくりが始まりと言われています。とくに鉄筋コンクリート構造の強さに対する信頼性が高まったのは、関東大震災で倒壊率が低かったことにあります。昨今も震災が多発していますが、鉄筋コンクリート構造の建築物の信頼性は、ほかの建築構造の追従を許さないものとなっています。

 ――鉄筋工の仕事は、どのような役割をはたしているのですか。

 宮村 簡単にいえば、建物の骨組みとなる鉄筋を組み立てる仕事です。外側から鉄筋はまったく見えません。建築物や橋梁など、コンクリートで覆われた施設や建物の骨組みとなっています。外側から見えないのは人の体の骨組みと同じで、なくてはならない「支え」の役割をはたしています。鉄筋はコンクリートのなかに埋め込まれ、安全な強度の確保に利用されています。

 ――鉄筋工事はどのように進めて行くのでしょうか。

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 宮村 まず、鉄筋工事を行うために、建設業許可業種に定められた鉄筋工事業の許可が必要です。当社も許可を取得し、1984年6月に創業しました。

 現場で取り付けるための施工図の作成を行い、およそ2,400種類の鉄筋から最適な形状と数を決めて、鉄筋加工図の図面に従って建物の構造に合った鉄筋の加工を工場で行います。当社は自社の加工工場をもっていますから、工場で切断や曲げ溶接などの加工作業を行い、現場へ搬送しています。

 ――貴社が保有する3工場の加工量はどのくらいですか。また、加工後の流れは?

 宮村 現在稼働中の3工場では、第1・第2工場が月2,000t、第3工場が月300tを加工できます。現在、第4工場を建てていますので、加工量がさらに増えます。

 自社で加工した鉄筋を現場に搬送し、施工図を基に責任者が指示を出して配筋を行います。その後、配筋された箇所で、鉄筋と鉄筋を結合するさまざまな方法によって継手を行い、鉄筋をつなぎ合わせていきます。

(つづく)

【聞き手・文:岡本 公一】

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