2021年12月05日( 日 )
by データ・マックス

「10年保証」は施工品質への自信 マンションのまち福岡で存在感高まる

(株)草野 代表取締役 草野 和義 氏

有望市場・マンション大規模修繕

(株)草野 代表取締役 草野 和義 氏
(株)草野 代表取締役 草野 和義 氏

 「これからマンションの大規模改修工事は確実に増えていく」――こう話すのは、防水工事や外壁工事を手がける(株)草野・草野和義社長だ。

 福岡市は、東京23区に次ぐ全国2位のマンション化率(2020年:30.12%、資料:東京カンテイ)を誇る「マンションのまち」である。マンション化率とは、総世帯数に占める分譲マンション戸数の割合を指す。福岡市のマンション化率は年々上昇傾向で推移しており、人口増加を上回るペースでマンションストックが増加していることがわかる。分譲マンションでは、十数年に1度のペースで外壁や屋上防水の改修時期が訪れる。マンションストック数が増加するにつれ、大規模修繕工事が必要になるマンションも増えていくということであり、これが冒頭の草野社長の言葉につながってくるのだ。

 同社が元請となって受注するマンション大規模修繕工事は年間4~6棟、防水工事のみの受注は年間10棟~12棟を手がける。修繕工事では外壁塗装やタイルの貼り替えなどとともに、屋上やベランダなどの防水工事が必要となってくる。同社は機動力と技術力を生かし、アフターメンテナンスに注力。北部九州一円で施工実績があり、リピート客も増えているようだ。同社のアフターメンテナンスの特徴は、10年保証にある。「始めた当初は不安でしたが、施工品質向上には必要だと思っています」(草野社長)といい、これが結果的に安定した受注につながっているようだ。

職人への敬意と建設DX

外壁調査の様子
外壁調査の様子

 まだまだ建設業界では人の手が不可欠な部分が多く、品質向上には職人の「仕事」が欠かせないが、同社では新たな取り組みにも着手した。建物の劣化調査だ。近年、風水害や経年劣化によるタイルの剥落などを原因とする事故が相次いでいる。これを未然に防ぐために、一部の建物には、建築基準法で特定建築物(特殊建築物)調査を義務付けられているが、調査には数百万円の費用がかかることも珍しくなく、建物所有者にとっては大きな負担となっていた。同社では高精度で安価に調査する技術の開発を進めている。足場を組む費用や高所作業による転落リスクを低減させる取り組みだといい、「建設DXへの挑戦ですね」(草野社長)と話してくれた。

 それでも最重要視するのは、やはり品質なのだという。現場出身ではない草野社長だが、現場経験は10年超におよぶ。「職人には、最大限の敬意を払っています」という言葉に続けて、「防水工事では、職人のウデが建物の寿命に直結するケースが多く、当社がリピート受注できている理由は、施工精度の高さにあると思っています」(草野社長)と力を込める。

 テクノロジーで解決できる課題には合理的に取り組む一方、機械化できない部分には繊細に配慮する同社が、拡大していくマンションストック市場ではたす役割に期待したい。

(株)草野


<COMPANY INFORMATION>
代 表:草野 和義
所在地:福岡市博多区上牟田1-21-6
設 立:1997年4月
資本金:1,000万円
TEL:092-473-7292
URL:https://k-kusano.co.jp

<プロフィール>
草野 和義
(くさの かずよし)
1966年1月生まれ。北九州市出身。小倉西高等学校卒業。家業の防水工事会社などを経て、独立。97年4月に(株)草野を設立し、代表取締役に就任した。趣味はゴルフ。

関連記事