2022年06月30日( 木 )
by データ・マックス

山口FGの「通知書」の嘘に対するデータ・マックスの反論

 (株)山口フィナンシャルグループ(FG)が1月28日に出したニュースリリース(「一部報道について」(PDF))の通り、NetIB-Newsに掲載した連載記事「検証・山口FG『調査報告書』」の第2回の一部に誤りがあると指摘された。読者に対してお詫び申し上げる。

 当該記事で誤りと指摘された箇所は次の2カ所であり、名誉棄損による損害賠償も検討するという。

 (1)コンサル会社元代表の雇用に関し、元代表の報酬が高額であることを理由に、取締役会に報告すべきであるという議論があったと記載されているが、そのような曖昧なものではなく、会社の規程として定めるべきものである。

 (2)吉村氏に責任を押し付けるだけでなく、企業としてのガバナンス、組織としての機能不全を反省すべきだろう。

 まず(1)については、会社の規程・規則は曖昧な記述であることが多く、明確に記載しておいた方がよかったという意見に過ぎない。長々と反論を記載しているが、報酬に関する規程への言及はなく、山口FGの主張も解釈の1つに過ぎないだろう。

 事実、解任された吉村猛・前山口FG会長もインタビューなどで会社側と異なる主張を行っており、NetIB-Newsのみが会社の主張に従わなければならないという道理はないと考える。記事は高額報酬に関する議論を疑問視したものであり、会社が反論しているような新銀行計画の経緯全般について触れたものではない。議論のすり替えである。

 そもそも、自社で作成した調査報告書が真実であるという前提がおかしい。事実か否か、解釈は妥当であるかという議論があって当然だ。真実とは、1つの物事を多面的に見つめることで導き出されるものである。

 次に(2)については、そもそも企業としてのガバナンスが働いていれば吉村氏が暴走することもなかっただろうし、このような問題には至ってはいないとの主張である。

 記事が誤りであるならば、山口FGではきちんとしたガバナンスが働いていたことになるが、本当にそのような認識であるのかと問いたい。調査報告書を真摯に受け止め、反省したということかもしれないが、「反省が足りない」「反省するのが遅すぎる」という批判はあって然るべきであろう。そのような意見が名誉棄損だというのであれば、真に反省していないと考えざるを得ない。

 記事でこの2カ所を記載した経緯について触れる。山口FG社員からNetIB-Newsに寄せられた内部告発によると、吉村氏の新銀行との関連で架空の勤務実態を基に給与を支払っているということだ。それが事実であれば、吉村氏だけの責任とはいえず、ガバナンスは働いているのかとの問いかけである。NetIB-Newsが事実無根の記事で名誉棄損罪を犯しているというのであれば、真偽を明らかにすべきだろう。

 また、ダイヤモンド・オンラインの記事では、株主無視のクーデター事前協議について報じている。事実と異なるのであれば、特定個人への名誉棄損に該当すると思うが、それに対する抗議がないのは何を意味するのか。

 とはいえ、NetIB-Newsの認識の誤りを訂正しよう。山口FGでは新スタッフの報酬を含む新規事業に関する規程がしっかりと整備されており、企業としてのガバナンスが働いており、組織としての機能不全は発生していないとのことである。

 山口FGの主張によると、NetIB-Newsが山口FGに関する記事を掲載する場合は、事前に山口FGに照会する必要があるという。これは事前検閲であり、報道の自由に対する挑戦だ。

 社外取締役を派遣している企業では、なぜ今回の対外的な発表に対して異議を唱えないのだろうか。また、山口FGのステークホルダーにも問題の本質を理解してもらえるように、NetIB-Newsでは引き続き同行の動きを注視し、報道していく方針である。

 通知書では、指摘(2)において(株)データ・マックス顧問である浜崎裕治氏に関して「貴社顧問様も通知人株主様として臨時株主総会にご出席されており、議長からの説明を直接にお聞きになられたことと拝察されます。したがって、特に本件に関しましては、貴社内の編集作業においても容易に事実確認が可能であったものと拝察いたします」としているが、当該記事に浜崎氏は関与していない。浜崎氏の立場については改めて掲載する予定だ。

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