自転車通勤を考える アイランドシティから天神・博多編
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福岡市東区・アイランドシティでは、現在も開発が進んでいる。そのアイランドシティの現在を見ると、西側(みなとづくりエリア)には物流倉庫などが、東側(まちづくりエリア)にはタワーマンションなどの住宅地が広がっている。今では1万人以上が暮らす住宅地となったアイランドシティから天神や博多への通勤を前提に、電車やバスを利用したケースと自転車を利用したケースを比較した。なお、まちづくりエリアから天神は天神中央公園、博多は博多駅前の人参公園をそれぞれゴールにして、通勤時間、費用、利便性について独自に調査を行った。
天神へ通勤するケース
アイランドシティからバスを利用する場合、照葉北小学校前バス停から、天神中央郵便局前、または天神四丁目への直通バスがある 。仮に、自宅からバス停まで徒歩8分(600m)→バス移動40分→バス停から会社までの徒歩を6分(500m)とすれば、バスの待ち時間も含めれば通勤時間は約60分となる。料金はどちらのバス停で降りても片道440円。メリットとしては交通費が一番安いうえ、乗り換える必要がないことが挙げられる。一方、それぞれ午前6時~7時台は1時間に1~2本しかないため、バスの出発時刻に合わせて行動する必要がある。
電車通勤の場合、最寄りの西鉄・香椎宮前駅まで3.5kmをバス利用することになるだろう。そのため、バス+西鉄電車+地下鉄空港線と乗り換えが多くなる。バス停まで徒歩8分(600m)→バス10分→西鉄電車10分、地下鉄16分、会社までの徒歩を6分(500m)とすると、通勤時間は待ち時間含めて約60分。料金は片道合計で600円となる。バスは6時台3本、7時台4本で、電車は6時~7時台は1時間に4本程度あるが、乗り換えの多さが欠点で、料金もバスに比べて高い。
残業などで深夜になることも考慮すると、タクシーで帰るときの金額も知っておきたい。筆者の独自調査では、天神中央公園からアイランドシティ中央公園までの移動時間は約30分で料金は3,150円。夜10時以降は移動時間約20分で料金は4,170円となった。日によっては1泊3,000円前後で泊まれるビジネスホテルがあるので、自宅まで帰るべきかどうか判断に迷うかもしれない。
自転車の場合は、通勤距離が11.7kmで移動時間は約50分間。できるだけ平坦な道を選ぶと途中までは国道3号線で、箱崎あたりから曲がって県道550号を通ればほとんど勾配がない。アイランドシティ内は自転車用道路があり(01)、安全快適に走れるが、3号線に入ると青く塗られた自転車用道路がなく、車の横を走る格好となるので多少危険を感じる。また、バスやトラックなど大型車が前を走っていると、視界も悪く走りにくい。追い越すことも難しいので、多くの方が歩道を走っているようだ(02)。「ゆめタウン博多」を過ぎ、博多区に入ると自転車用道路が復活するので、急に走りやすくなる。他のルートとして、都市高の下道も走ってみたが、こちらも自転車用道路はなく、高速のジャンクション辺りで車と動線が交わるので危険を感じる(03)。
駐輪に関しては、会社に駐輪場があればいいが、ない場合も天神中央公園駐輪場を利用すれば駐輪料金は1日100円と格安だ。電車やバスの本数を気にせず、通勤経路も自由に変えられることがメリットとして挙げられる。細い道は自転車道があるので逆に走りやすい印象だった。
【外部ライター・奥野 晃市】
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