【コロナ禍を越えて(2)】病院の経営は大丈夫か
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福岡県西部にあるA病院は、内科を主体に60年間運営してきた。現在、2代目であり、地元ではそこそこ信用を築いていたのだが、過去の業績は低迷気味だった。
やはり世代の入れ替えが急激に進み、患者が減ったのだろうか。このA病院に経営不安に関する噂が流れ始めたのが、2020年前後のことである。業績は下の表の通り、20年3月期は1,000万円超の赤字決算で、その前期も赤字であった。
ところがコロナ禍において信用不安がぴたりと止まった。21年3月期は久しぶりに黒字となったのである。22年3月期も黒字となった。原因はコロナ禍により行政から補助金を支給されたからである。
福岡大学病院も赤字の垂れ流し状態だったが、A病院と同様にこの2期で支援補助金を年間50億円頂戴して、そのおかげで黒字化できた。さぁ、コロナ禍を超えて補助金の支給がなくなれば、今回紹介した2病院に加え、経営不振に陥る病院が続出するであろう。
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