【コロナ禍を越えて(10)】ホテルマンに笑顔戻る
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2週にわたって上京した。飛行機の乗客率はほぼ満席であった。ビジネス客が多いのは当然として、個人旅行者の動きも活発である。ターミナルが往来者で混雑しているのも目立つようになった。持ち込み物の検査場でも、スタッフたちがテキパキと処理している。活気が戻ってきている。機内のアシスタントパーサーの方々も、自信を取り戻した微笑みを投げかけてくれる。こちらも気分が良くなる。
宿泊ホテルで久しぶりにフレンチの晩餐をとった。スタッフは大半が50前後の男性。お客が増えれば彼らの動きは活発になる。顔見知りのホテルマンが、苦悩していたころの本音を語る。「コロナ禍の真っ只中、転職を覚悟したことがありました。料理接待のホテルマンとしてはつぶしがききません。一体、どういう仕事があるかなと不安に駆られたこともありました」と。最近、レストランの客の回復もあり、このホテルマンも安心できるようになったとか。
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