2024年05月06日( 月 )

【読者投稿】安倍元首相の国葬なんてとんでもない

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 NetIB-Newsでは、読者のご意見を積極的に紹介し、議論の場を提供していきたい。
 今回は政府が安倍晋三元首相の国葬を行うことについて寄せられたご意見を紹介する。

 岸田首相は、銃撃の犠牲となった安倍晋三元首相をこの秋国葬にすると言い始めました。ちょっと待ってください!おかどちがいな怨恨の犠牲になったのはいたましいことですが、政治家としての安倍氏の言動は国葬に値するものでしょうか?安倍氏の首相就任前からの無法・違法行為、疑惑と悪政を改めて振り返ってみます。他にあれば(きっとある)ぜひ教えてください。

・軍慰安婦問題を正面から扱ったNHKのETV2001に関して放送前に幹部を呼びつけ、大幅改変に追い込んだ。憲法違反の「検閲」の疑い。もうこの時点で国会議員として不適格だった。
・2006年、統一教会の集団結婚(合同結婚)を兼ねた大会に祝電を送った。
・教育基本法を改悪、「愛国心」を明記。愛国心は教育の「目的」にすべきではないのに。
・2013年に「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を挙行した。サンフランシスコ平和条約が発効した4月28日は、沖縄がアメリカの施政権下に正式に引き渡された屈辱の日であるにもかかわらず、沖縄に深く心を寄せる明仁天皇を臨席させ、最後に「天皇陛下万歳」を唱和した。
・2013年に靖国参拝を強行し、アメリカ政府から「日本の指導者が隣国との緊張を悪化させる行動をとったことに、米国は失望している」とかつてなく強く批判された。
・2014年に内閣人事局を創設、官僚への支配を強めた。
・問題点だらけの特定秘密保護法を強行成立させた。
・一内閣の閣議決定で長年の憲法解釈を覆し、集団的自衛権行使を可能に。
・戦後70年の談話で日本の侵略戦争を曖昧にし、村山談話から大きく後退させた。
・日本国憲法、とくに第九条への攻撃を繰り返した。
・二度の消費税率アップで国民生活に打撃。
・トランプに迫られて中古武器の爆買い。
・イスラエルと防衛協力の拡大で合意し、アラブ世界から敵意を向けられる危険が増した。
・核兵器禁止条約に反対を表明した。
・アベノミクスで今の円安物価高の原因をつくった。
・最低賃金引き上げが不十分で、韓国以下の賃金水準に。日本を、給料が上がらず、GDPも伸びない国にした。
・「働き方改革」一括法案で裁量労働制拡大や「残業代ゼロ」制度を導入するために使ったデータや「実績」に関して、ねつ造・隠ぺいを行った。
・2016年に「年金減額法」を成立させ、物価が上がっても賃金が下がれば年金を減らす新たな年金減額の仕組みをつくった。
・診療報酬全体のマイナス改定を断行し、医療費抑制で病院を疲弊させた。
・再生可能エネルギーの普及に背を向け、石炭火力に固執した。
・原発を海外に売り込もうとした。結局すべて破談になったが。
・選択的夫婦別姓、同性婚合法化に一貫して背を向け続けた。
・辺野古新基地建設を強行した。地位協定の見直しには背を向け続けた。
・プーチンに媚びて北方領土二島返還論に転換、国後、択捉を捨てた。
・2014年のクリミア併合で制裁を受けていたロシアに経済協力、制裁に大穴を開けた。「日露経済協力8項目のプラン」で日本はロシアにまだ21億円の「上納金」を払うことになっているらしい。
・慰安婦、徴用工問題で日韓関係を悪化させた。
・「国威発揚」と自分の得点稼ぎのために五輪招致。
・河井夫妻の選挙買収事件で、1億5,000万円の資金を提供させた。いまだに出所などが不明確。
(買収目的だと承知していたら、「共謀罪」適用第一号になったかも)
・今さらいうまでもなく、森友・加計・桜を見る会疑惑。森友問題では、疑惑隠しのための公文書改ざんで近畿財務局職員が自殺に追い込まれた。
・桜を見る会にマルチ商法のジャパンライフ会長を招待、記念写真が会員獲得に悪用された。
・検察庁法を改正して、官邸肝煎りの人物を定年延長しようとした。世論の猛反発で失敗。
・自衛隊の日報を隠蔽し、南スーダンでの「戦闘状態」を隠そうとした。
・前川喜平・前文部科学事務次官が名古屋市立中学校で行った授業に対し、文科省が「調査」と称して前川氏への誹謗を行った。
・維新と組んでカジノ合法化。
・メディアへの圧力と懐柔を使い分け、説明や資料公表を拒否し、報道の自由度で日本の順位を大きく低下させた。
・NHK経営委員を、国会の全会一致ではなく与党のみの賛成多数で任命した。
・統一教会トップの韓鶴子が総裁を務める天宙平和連合(UPF)の集会に、「UPFが家庭の価値を強調する点を高く評価します」「偏った価値観を社会革命運動として展開する動きを警戒しましょう」というとんでもないビデオメッセージを寄せた。
・アベノマスクで国費無駄遣い。その後も保管料がかさむ。
・悪政に批判が高まると二度も、病気を口実に政権投げ出し。二度目には御大層に、病院に向かう姿をメディアに撮影させた。
・病気で辞任しておきながら、その後は元気よく飛び回り、「台湾有事」「敵基地攻撃論」「核共有」など好戦的発言ばかり繰り返してきた。そもそも台湾の人を1人たりとも戦火の犠牲にしてはいけないのだから、「台湾有事」などという前に習近平を全力で説得するのが政治家の仕事だろうに。
・ロシアのウクライナ侵攻について当初、「領土的野心ではなく、ロシアの防衛、安全の確保の観点から行動を起こしているのだろう」と弁護。

 戦前の国葬法は戦後失効し、現在国葬を行う法的根拠はありません。まして国費を投入するなど言語道断。

 1967年に吉田茂元首相が国葬とされましたが、このときは天皇・皇后の名代として入江侍従長が弔問、官庁・学校は半休となりました。安倍元首相の国葬で同様のことがあれば、安倍政治の美化に皇室が利用され、児童・生徒に「安倍追悼」が押し付けられることになります。おそらく岸田首相はこの国葬を追い風にして、憲法改悪へ雪崩をうって進むつもりでしょう。

 本来安倍氏は、自ら国会で大見得を切った通り、森友問題で総理も国会議員もとっくに辞職しておくべき人でした。そして、数々の違法行為の疑惑に関して司法の場で裁かれ、責任を取るべきでした。そんな人物を国葬だなんて、とんでもない!

 本当に国葬にするなら、森友問題で国家公務員としての良心を命懸けで貫こうとした赤木俊夫さんや、アフガンで志半ばで凶弾に倒れた中村哲さんこそ、心を込めて国葬に。国葬に費やす国費があれば、貧困家庭の子どもたちに栄養ある食事を!

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