東京工業大学と東京医科歯科大学は9日、統合に向けた協議を始めると発表した。両大学はそれぞれ工学、医学分野で国内トップクラスの国立大学法人。分野の重複がないこと、2001年から一橋大学、東京外国語大学と大学連合を組み協力を深めていたこなどから、以前より統合の可能性は取り沙汰されていた。
両大学は、自然科学のさまざまな分野を自由な発想で掛け合わせ、「社会の課題解決に直接貢献する新たな学術分野を生み出せるとの確信をもつに至った」としている。国立研究開発法人科学技術振興機構による「大学ファンド」の公募が年内に予定されており、こうした巨額の支援金の獲得を視野に入れているものとみられる。
統合の可能性としては、合併か、あるいは同一法人の下、両大学が残る形態が想定される。2019年の「国立大学法人法」改正により1つの法人が複数の国立大を運営できるように変更されており、名古屋大学と岐阜大学の統合のケースでは、合併はなされず、20年に発足した「東海国立大学機構」が両大学を運営する形態となってている。
東工大と医科歯科大とも、統合の時期、方式などについては「現時点で何も決定したことはない」としている。
【茅野 雅弘】
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