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2015年07月13日 09:37

まれにみる無責任なドタバタ倒産劇~(株)三栄ホーム(4)

 大分市内に本社を構え、戸建住宅の建築、販売を手がけていた(株)三栄ホーム。社員のほとんどが予期しなかった倒産劇に、いくつかの穏やかではない事実が明らかとなった。

資金調達に駆けずり回る

 いよいよ資金調達に困り果てた江野畑氏は関係先に出向き、金策に走った。取引先、取引先の関連会社、知人に、所有していた不動産を売却し始める。ある業者には「手形を割るかたちでいいので、数百万貸してくれ」と打診があったようだ。事業停止の直前まで営業を続け、住宅購入者から手付金を振り込ませていたことも確認された。

水面下で事業準備も

sanei 2度の決済不調により事業を停止した5月1日、江野畑代表は姿を表さず、何も聞かされぬまま従業員が出勤。そこで初めて、事態に気付く。事態を予知していた社員は金融機関に走り、自社への入金をストップ。「顧客には迷惑はかけられない」と感じたのだろう。工事業者はさておき、顧客を第一に考えた営業マンらしい行動である。社員10数名のうち、多くはすでに他社へ移っているというが、建設中の案件の引き継ぎ先を見つけるまでは、逃げまいと数名の経理と営業マンが業者探し、購入者へのお詫びに奔走していた。「一度消息を断った江野畑氏だったが、今は連絡がつくようになった」と弁護士はいうが、取引業者や施主への謝罪は一度もない。

 6月下旬、大分市内の本社へ向かった。海に面したビルの4階。エレベーターのない最上階で立地もそれほどいいとはいえない場所だった。三栄ホームの入居していた部屋は改装の真最中で、すでに次の入居者が決まっていた。あまりにも早い展開に驚いた。三栄ホームの事業停止前に、江野畑氏の子息が代表を務める建設会社も動きが止まったと聞いたが、商号と所在地を変更、役員も入れ替えて存続していることがわかった。すでに江野畑氏が別会社で新事業の準備をしているとの情報もあり、関係者は水面下での動きを警戒している。あまりに無責任な代表者の行動に、取引先や住宅購入者の怒りは収まりそうにない。

(了)
【東城 洋平】

<COMPANY INFORMATION>
(株)三栄ホーム
代 表:江野畑 敬一
所在地:大分市生石港町2-6-11
設 立:1997年9月
資本金:2,000万円
売上高:(14/8)約13億3,000万円
負債総額:約12億9,000万円

 
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