2024年04月29日( 月 )

住友林業23年12月期決算 増収も米国事業の鈍化で減益に

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 住友林業は14日、2023年12月期の連結決算を発表した。それによると、売上高が前期比3.8%増の1兆7,331億6,900万円、営業利益が同7.3%減の1,467億5,500万円、経常利益が同18.2%減の1,594億1,800万円、当期純利益が同5.7%減の1,024億7,900万円となった。

 セグメント別では、「木材建材」は国内の新設住宅着工戸数の減少を背景に、販売数量が伸び悩んだことに加え、販売価格の下落などにより減収減益。「住宅」(国内)は価格見直しによる販売単価上昇、木材価格の下落によるコスト低減により増収増益となった。

 「海外住宅・建築・不動産」については、豪州の販売増加や円安進行などにより増収の一方、利益は米国戸建住宅事業の販売単価下落による利益率低下や、米国不動産開発事業の売却物件減少により減益。「資源環境」では、海外森林事業の輸出増加で増収、バイオマス発電事業の燃料価格高騰で減益となった。

 「海外住宅・建築・不動産」の売上が全体売上高の半分以上を占め、特に米国事業の割合が高いことから、その収益性の低下が全体の収益を引き下げた。

 24年期の業績については、米国戸建住宅事業の伸長、米国不動産開発事業の物件売却増加や前期に買収した会社の連結効果などにより増収増益を計画。具体的には売上高が2兆650億円(前期比19.1%増)、営業利益1,615億円(同10.0%増)、経常利益1,730億円(同8.5%増)、当期純利益1,055億円(同2.9%増)を見込んでいる。

【田中 直輝】

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