広告は「誰の悩みか」が9割

広告は「誰の悩みか」が9割

    広告は、ターゲットとその悩みをどこまで深く理解できているかで、ほぼ勝負が決まります。これは、100回どころか1,000回くらい言われている話かもしれません。でも、何度でも言いたい。本当に、ここが一番大事です。

 よくある失敗は、「商品から考える」こと。自分たちが売りたいもの、伝えたいことを先に置いてしまう。でも、広告は逆です。人から考える。もっといえば、ある1人の人間になり切ることから始まります。BtoBであれば、「業種」「地域」「会社規模」までは、多くの人が絞ります。でも、そこで止まってしまうケースが本当に多い。本当に重要なのは、その先です。

  • 担当者はどんな立場なのか。
  • どんなプレッシャーを抱えているのか。
  • 上司にどう見られているのか。
  • 忙しいのか、余裕がないのか。
  • 新しいことに前向きなのか、それとも失敗を極端に恐れるタイプなのか。
  • スポーツが好きなのか、家族との時間を大事にしているのか。

 BtoCはなおさら。年齢や性別、家族構成だけでは足りません。

  • 平日はどんな一日を過ごしているのか。
  • 情報はどこから取っているのか。
  • 即決する人なのか、必ず比較する人なのか。

 行動様式まで掘り下げて、ようやく「ある1人の人間」になります。ターゲットが定まったら、次はその人の悩みを考える。しかも、上から目線で考えるのではなく、その人になり切って考える。そうすると、「これで本当に大丈夫だろうか」「失敗したら誰が責任を取るんだろう」「上司にどう説明しよう」「ほかと何が違うんだろう」「本当は、もっと良いやり方があるんじゃないか」というように、不思議なほど悩みは出てきます。

 商品は、その悩みを解決するための手段に過ぎません。広告とは、「その解決策が、あなたにとって意味がありますよ」と伝える行為です。だから、ターゲットも悩みもわからなければ、伝えようがない。伝えられない広告は、存在していないのと同じです。

 たとえば、のぼり旗でいえば、「入居者募集中」だけでは、何も伝わりません。誰に向けた物件なのか。その人は、今どんな不安を抱えて部屋を探しているのか。

  • ○○大学に通う新入生向け
  • 朝が弱くても間に合う立地
  • 親も安心できる管理体制

 ここまで具体的になると、初めて広告は「自分ごと」になります。広告は、派手さや言葉遊びではありません。相手の頭と心のなかを、どこまでリアルに想像できるか。結局、そこにすべてが詰まっています。


<プロフィール>
山本啓一

(やまもと・けいいち)
1973年生まれ。大学に5年在学し中退。フリーターを1年経験後、福岡で2年ほど芸人生活を送る。漫才・コントを学び舞台や数回テレビに出るがまったく売れずに引退。27歳で初就職し、過酷な飛び込み営業を経験。努力の末、入社3年後には社内トップとなる売上高1億円を達成。2004年、31歳でエンドライン(株)を創業。わずか2年半で年商1億2,000万円の会社に成長させる。「エッジの効いたアナログ販促」と「成果が見えるメディアサービス」でリアル店舗をモリアゲる「モリアゲアドバイザー」として、福岡を中心として全国にサービス展開中。

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