福島自然環境研究室 千葉茂樹
磐梯山麓では、「早春の妖精」とも呼ばれる雪割草が次々に咲いています。11日には咲き始めたことをお伝えしました(雪国の浅い春─雪割草が開花─)。今回は、17日に撮影した妖精の姿を紹介します。
雪割草はその名の通り、残雪が消えた場所から次々に咲き始めます。このため、一斉には咲きません。順番に咲いていきます。初めに咲くのは雪解けの早かった場所、ここから雪解けの遅い場所に向けて、花が移動するように咲いていきます。
今回は、雪解けが早かった場所の花です。ほかの場所では、咲き始めのところもあれば、まだ芽が出ていないところもあります。このため4月中旬まで花を楽しめます。


なお、雪割草は交配によって多彩な色や変わったかたちの花が咲きます。ただし、私の経験では、オーソドックスな花は毎年咲きますが、ちょっと変わった花は1年だけで、翌年には咲かない場合が多いです。変わり種の株は弱いのかもしれません。だからこそ、毎年、どんな花が咲くのか楽しみです。これまで撮った写真のなかでは、一度しか見なかった花もあります。


また、撮影はデジタル一眼レフカメラSIGMA SD15、レンズは50mmF2.8マクロです。私は、機動性を重視するのですべて「手持ち撮影」です。また、このカメラの撮影素子(イメージセンサー)は「フォビオン」で、他社のカメラとはまったく違う様式です(この世のすべてのカメラは2つに分けられる。Foveonか、Foveon以外か。)。強烈な個性の撮影素子ですが、花の微妙な色彩を再現するのに最適です。また、ツボにはまると超高性能を発揮します。この性能を用いた私の論文はこちらです(浅間火山2004-2005年噴火により遠隔地で観察された噴煙(PDF))。論文審査の方から「なぜそれほど写るのか」と言われました。
私の花の撮影方法は、機会がありましたらご紹介したいと考えています。
<プロフィール>
千葉茂樹(ちば・しげき)
福島自然環境研究室代表。1958年生まれ、岩手県一関市出身、福島県猪苗代町在住。専門は火山地質学。2011年の福島原発事故発生により放射性物質汚染の調査を開始。11年、原子力災害現地対策本部アドバイザー。23年、環境放射能除染学会功労賞。論文などは、京都大学名誉教授吉田英生氏のHPに掲載されている。
原発事故関係の論⽂
磐梯⼭関係の論⽂
ほか、「富士山、可視北端の福島県からの姿」など論文多数。








