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2015年10月19日 15:47

アベノミクス下で次々と発覚する大手企業の偽装

 今月13日、国土交通省は東洋ゴム工業(株)が国交相の認定を受けて販売していた免震ゴムに、国の基準を満たしていない製品があったと発表した。今回発覚した製品偽装は1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災や2011(平成23)年3月11日の東日本大震災以前から行われており、そうした大災害で得られたはずの教訓は、生かされていなかったようだ。

 東洋ゴム工業は、東証一部上場企業。また、本業のタイヤ部門は、日本のタイヤ業界4位の企業でもある。にもかかわらず、今回の件を合わせて計3度もの偽装事件が発覚。その透けて見える、同社の企業倫理を追ってみることにしたい。

3度の偽装事件

sora 最初に発覚した偽装事件は、2007年11月5日に発覚した「断熱パネルの性能偽装」である。これは、同社の断熱パネルの性能試験を受ける際、燃えにくい物質を混ぜたサンプルで申請し、不正に認定を受けていたことが判明したもので、偽装された断熱パネルは認定基準の3分の1の性能しかなかった。偽装期間は1992年から07年までの15年間で、これを受けて当時の片岡善雄社長が引責辞任している。

 次に発覚した偽装事件は、今年3月13日に発覚した「免震ゴムのデータ改ざん」である。同社が製造・販売した建築物の免震装置に用いられるゴム製部品に、不良品の出荷や性能データの偽装があったと国土交通省が発表したもの。データ偽装が行われていた製品は同日付けで大臣認定が取り消されたが、日本国内の自治体の庁舎やマンション、病院など、55棟の建物に使用されていた。偽装期間は04年7月から今年2月までの約11年間におよぶ。

 そして3度目となる、今月14日に発覚した今回の「防振ゴムの性能データ改ざん」の偽装事件である。これは、同社が国内18社に納入した189種類、計8万7,804個の防振ゴムで、納入先に確約した規格値に満たない場合にデータを改ざん、また実際に試験を行っていないのに過去の試験データを転記するなどの偽装が発覚したもの。同製品は、電車や船舶などに使われているという。偽装期間は05年から15年までの10年間におよぶ。

新体制に暗雲か

 同社では、今年3月に発覚した免震ゴムの偽装を受けて、信木明代表取締役会長が辞任。山本卓司(58)社長ほか3名の生え抜き取締役が引責辞任を表明していた。11月12日に開催予定の臨時株主総会で、取締役に清水隆史常務執行役員(54)、外部から京セラドキュメントソリューションズの駒口克己前副会長(64)を選任。それぞれ社長、会長に就任し新体制で臨むことになっていた。
 そうした矢先に今回、3度目の偽装が発覚したのだ。先ほどの3度の偽装期間を確認すると、1度目から3度目まで、すべて期間がダブっている。このことからも、偽装の根は深く、会社ぐるみの不正だったと言えよう。
 本業のタイヤ偽装ではないにせよ、トップから末端の社員まで、企業倫理が欠如していた表れではないだろうか。偽装発覚の都度トップが交代しているが、『仏の顔も三度まで』のことわざもある。経営のガバナンスが、改めて問われることになりそうだ。

次々に発覚する大手企業の偽装

 東芝の決算偽装や東洋ゴム工業の性能偽装に続き、新たに三井不動産レジデンシャルが販売した横浜のマンションの強度偽装が発覚。関係する会社は三井不動産、三井住友建設、日立ハイテクノロジーズ(日立製作所)、旭化成建材(旭化成)と、いずれも大手企業か、その関係会社である。

 このような偽装のオンパレードが、アベノミクス下で次々と発覚する背景には、何かがあるのかもしれない。

【(株)データ・マックス顧問:浜崎 裕治】

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