佐賀大、“コスメ学部”を26年に設置へ 国立大初

　佐賀大学は9月30日、化粧品分野専門の学部に相当する「コスメティックサイエンス学環（仮称）」を2026年4月に設置する準備を進めていると発表した。同大によると海外や私立大では設置例があるが、国立大学の学部あるいは学部相当としては初という。

　佐賀県は『コスメティック構想』を掲げて化粧品産業の集積と関連人材の育成を推進しており、製造業および製造販売業の数は増加傾向にあるという。佐賀大学は18年に唐津キャンパスをコスメおよびヘルス関連プロジェクトの拠点として体制を整備し、教育・研究を推進するとともに化粧品科学共同研究講座を設置している。

　学部とは異なる学環とした点について、「複数の分野を組み合わせて学ぶ新しい教育の形」であるとして、既存の学部と連携し、化学や生物学、皮膚科学、マーケティングなども学べる体制にする。

　設置場所は本庄キャンパス（佐賀市）、学士課程の定員は30人を予定している。卒業後の進路として、化粧品産業（化粧品メーカー、化粧品関連のスタートアップ企業）、化学関連産業（原料メーカー）、食料品・飲料産業（食料品・飲料メーカー）、公務員（自治体の産業振興部門）などを想定している。

【茅野雅弘】