2022年06月27日( 月 )
by データ・マックス

九州地銀の15/9月期(中間)決算を検証する(6)

◆当期(15/9月期)純利益について


 2014年9月30日の日経平均株価(終値)は16,173円52銭だったが、今年9月30日は17,388円15銭と前年比1,214円余り値を上げたことから、中間決算は概ね順調に推移しているのがわかる。
 【表1】を見ていただきたい。

この表から見えるもの

 ・第1位は福岡銀行の282億円。前年の208億円から74億円と大幅に増加しており、この流れを見ると通期予想の451億円は増額修正される可能性は高いと見られる。
 ・第2位は西日本シティ銀行の164億円。前年比28億円増加しているものの、通期は265億円と前年比16億円の微増予想となっている。増額修正の可能性はあるが福岡銀行との収益力の差は大きくなっているようだ。
 ・第3位の肥後銀行と第4位の鹿児島銀行は10月1日に経営統合しており、この9月末が単独での最後の決算となった。両行合わせた当期純利益は161億円。西日本シティ銀行に3億円及ばず、通期も260億円と5億円少ない予想だが、九州FGの巻き返しがあるかどうかが見ものだ。


 西日本シティ銀行グループは来年10月を目処にFG設立を予定しており、ナンバー2の座を巡る九州FGと争いは熾烈を極めそうだ。


 ・第5位の大分銀行は57億円(前年比▲11億円)。上位グループが増収増益のなか、通期予想も90億円(前年比▲6億円)と、やや勢いがないのが気になる。
 ・第6位の宮崎銀行は53億円。前年比21億円の大幅な増益を果たし第9位から躍進。通期も86億円(前年比23億円増)を予想しており、当面第6位の座を明け渡すことはなさそうだ。
 ・第7位の親和銀行は49億円(前期比18億円増)。同じ長崎県に本店を構える十八銀行の45億円を抜いて第10位から躍進。通期も十八銀行の68億円に対して73億円を予想しており、この両行の収益動向も目が離せない状況となっている。
 ・第9位の熊本銀行は経費の増加により35億円(前期比▲16億円)と大幅な減益。通期も45億円(前年比▲35億円)の予想。九州FGの反転攻勢を受けて今までの勢いに陰りが見える。
 ・第10位の佐賀銀行以下に大きな変動は見られなかったが、第18位の長崎銀行の通期予想は3.1億円(前年比▲6億円)と大幅な減収となっているのが目を引く。

16/3月期の収益予想について

 今年3月31日の日経平均株価は19,206円99銭(終値)であり、11月19日の終値は19,859円81銭と650円余り上昇。株価が順調に推移すれば上位行にとっては追い風となり、収益の修正発表が相次ぐことになるかもしれない。
 ただ問題なのは第11位以下の銀行だ。南日本銀行、福岡中央銀行、佐賀共栄銀行、長崎銀行の4行の通期予想は減益となっており、また新設して間がない北九州銀行を除き、宮崎太陽銀行、筑邦銀行、豊和銀行の3行もわずかな増益しか予想していないことだ。
 ゆうちょ銀行の民営化による影響が下位行にとって、いかに大きいかを物語っているのではないだろうか。


(つづく)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

 

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