NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「憲法審査会の暴走は違法行為と言える」と指摘したうえで「この事実をすべての国民に流布して、まずは、憲法審査会の審議を凍結することが求められる」と訴えた6月9日付の記事を紹介する。
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東京都議選は6月13日に告示され20日に投開票日を迎える。その直後、7月22日ないし29日に参議院議員通常選挙が実施される見通し。今次通常国会で野党が石破茂内閣に対して内閣不信任案を上程する場合、衆議院が解散される可能性がある。
内閣不信任案が衆議院で可決される場合、内閣は総辞職するか衆議院を解散するかのいずれかを選択しなければならない。また、石破内閣は内閣不信任案の採決の前に不信任案が上程された段階で衆議院解散に踏み切る可能性がある。
内閣の一存で衆院解散を実施することができるのかどうかについて憲法論争があるが、歴代内閣は日本国憲法第7条の天皇の国事行為の規定を利用しての恣意的な衆院解散を行ってきたという〈黒歴史〉を有する。したがって、現状では内閣が7条解散を行う可能性があると考える必要がある。
いずれにせよ、日本はこれから〈政治決戦〉の局面を迎える。6月3日に実施された韓国大統領選の投票率は79.4%。約8割の有権者が投票に参加した。投票率の高さこそ民主主義が機能するための最大条件だ。親米保守と独立革新という図式が分かりやすく、主権者も自分の意思を投票に反映させやすかったと思われる。
日本の民主主義を健全に機能させるには投票率を高めることが必要。日本には政党がたくさんあるが、残念ながら主権者の意思を正面から受け止め得る政党の分立が明確には確立されていない。投票には行きたいが、自分の意思を反映する政党、政治勢力が存在しないとの思いを持つ有権者も多いと考えられる。
しかし、投票を棄権することは重要な基本的人権である〈参政権〉を放棄すること。主権者の意思を現実の政治に反映させることができなくなる。私たちが選択できるのは〈選択可能な選択肢の中の最善〉でしかない。理想とは離れていても、理想にもっとも近い選択肢を選ぶことしかできない。すべての主権者はこのスタンスで選挙に参加することが必要だ。
〈ガーベラの風〉は5月29日に国会イベントを開催した。
https://x.gd/9B2bc
目の前に存在する五つの重要テーマを取り上げて問題提起をした。改憲発議阻止、消費税、食料、CO2、薬害の五つのテーマについて各講師から問題を解説いただいた。
ぜひ動画を視聴賜りたい。
https://youtube.com/live/p9HosXJy9-E
https://www.youtube.com/watch?v=w5u4AEK4fwc
私は消費税問題について上段の動画で1:03~1:34の時間帯に発言させていただいた。「地球温暖化CO2起源説のウソ」について専門家の立場から松田智氏が分かりやすい解説をしてくださった。これも必見だ。
参院選では〈消費税問題〉が大きな焦点になる。〈消費税問題〉に関して掲げられるのが〈財源論〉。しかし、多くの主権者は〈財源論のミステリー〉について知らない。
森永卓郎さんが〈ザイム真理教〉の言葉を世の中に流布された。〈財務省〉こそ、いますべての主権者が徹底追及しなければならない存在だ。私はかつて国家公務員として財務省の最前線で勤務し、消費税の前身と言える売上税導入に関する旧大蔵省業務に深く関与した経験を持つ。
※続きは6月9日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「財源論のミステリー」で。
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植草一秀の『知られざる真実』
【6/20要申込】
植草一秀プレミアムセミナー&出版記念パーティー開催
6月に新刊『財務省と日本銀行-日本をダメにするカルトの正体-』を上梓する植草一秀氏を講師に迎えて、日本の財政政策の実態を読み解き、経営者が今後の経済環境にどう向き合うべきかを考えるセミナーを開催します。植草氏と直接意見交換ができる貴重な機会です。ぜひご参加ください。
<INFORMATION>
〔日時〕
2025年6月20日(金)午後3時~6時
〔場所〕
福岡市民ホール(小ホール)
〔プログラム詳細〕
講演『財務省の正体とビジネス防衛論』 午後3時~4時半
質疑応答 午後4時半~5時15分
出版記念パーティー(軽飲食付き) 午後5時15分~6時
〔講師〕
植草一秀氏(政治経済学者)
〔参加費〕
1万円(飲食、新刊書籍、書下ろし資料代含む)※要申込
〔お申し込み先〕
専用フォームあるいはTEL、FAXにて
▶ 専用フォーム
TEL:092-262-3388
FAX:092-262-3389
主 催:(株)データ・マックス
※当セミナーの詳細な内容は告知記事にてご確認ください。
<プロフィール>
植草一秀(うえくさ・かずひで)
1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーヴァー研究所客員フェロー、野村総合研究所主席エコノミスト、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ(株)=TRI代表取締役。金融市場の最前線でエコノミストとして活躍後、金融論・経済政策論および政治経済学の研究に移行。現在は会員制のTRIレポート『金利・為替・株価特報』を発行し、内外政治経済金融市場分析を提示。予測精度の高さで高い評価を得ている。政治ブログおよびメルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」で多数の読者を獲得している。