【2025参議院選挙】デッドヒートの3議席目、下野氏陣営におとずれた歓喜の瞬間

 20日に投開票が行われた第27回参議院選挙の福岡選挙区、公明党現職の下野六太氏の選挙事務所には、19時30分に約70名の支援者が集まっていた。20時過ぎ、各選挙区の出口調査の結果が放送されると、下野氏の票は思った以上に伸びておらず、さらに、松山氏(自民)、中田氏(参政)、川元(国民)、野田(立民)に次いで5番手との報が伝わり、会場は急に重苦しい雰囲気になった。

 その後、松山氏の当確はまだしも、中田氏の当確が出たときは、会場から大きなため息が聞かれた。

 23時頃からか、徐々に福岡県内各地の投票結果が出始めた。下野氏の優勢が報じられる地域がある一方、劣勢の地域もあった。印象的だったのは、支援者がそれぞれの結果に一喜一憂していなかったことだ。それは出口調査での厳しい結果が皆の頭にあったからに違いない。緊張感が会場に漂い続けた。

 そして歓喜の瞬間は日をまたいだ夜なかの1時に訪れた。下野氏の当確が報じられると、それまで溜め続けた思いが会場にいる皆から解放され、下野氏の会場入りを待たずに、あらゆるところから万歳の声が挙がった。

 逆風のなかでの選挙戦や出口調査の結果を覆す公明党の強さを、肌身に感じた瞬間でもあった。

重苦しい雰囲気の中、開票の進行を見守る下野氏の支持者ら​​​
重苦しい雰囲気の中、開票の進行を見守る下野氏の支持者ら​​​

【内山義之】

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