業界を問わず、「うまくいっている会社」と「うまくいっていない会社」が、これまで以上にハッキリしてきました。不動産も、広告も、小売も同じです。少子高齢化やデジタル化の波で、企業の明暗がくっきりと分かれています。理由はシンプルです。「自分の会社の本当の問題に、ちゃんと向き合っているかどうか」。これだけなんです。年間500社以上と取引するなかで見えてきた、うまくいっていない会社に共通する特徴を3つお話しします。
うまくいかない会社3つのパターン
①とりあえず流行りに飛びつく
「SNS広告をやろう」「ChatGPTを使おう」「ショート動画をつくろう」──こんな風に、流行りの手法にすぐ飛びつく会社は要注意です。大切なのは、「うちの会社の問題は何?」を先に考えること。これは、医者が診察もせずに薬を出すのと同じです。どこが悪いかもわからないのに、薬を飲んでも治るわけがありません。まずは自社の課題をしっかり把握する。それから対策を考える。この順番を間違えると、お金と時間だけが無駄になります。
②社員を大切にしていない
意外に見落とされがちですが、社員を軽視している会社は絶対に伸びません。たとえば、何年も給料が上がっていない、社長だけ高級車や豪華な接待にお金を使う、成果が出ないとすぐに社員のせいにする、といったようなことです。
社員がやる気をなくしている会社の雰囲気は、必ずお客さまに伝わります。逆に、社員が楽しそうに働いている会社は、その熱がお客さまにも伝わって、自然と売上も上がるんです。
③結局は経営者次第
最後はやっぱり、経営者の人柄がすべてを決めます。偉そうにしている。自分だけ得をしようとする。失敗を人のせいにする。こんな社長の下で、社員が本気で頑張れるでしょうか?
一方で、自分に厳しく、社員に誠実で、みんなで一緒に頑張ろうという経営者の会社は、必ず強くなっていきます。「経営者がすべて」というと重い言葉ですが、これが現実です。
今日から変えられること
ここまで読んで「ドキッ」とした方、安心してください。気づいた今が変わるチャンスです。経営に正解はありません。でも、「正直に、誠実に、社員とお客さまに向き合う」ことは、間違いなく成功への近道です。私も失敗をたくさんしてきました。だからこそわかるんです。
企業の勝ち負けがハッキリ分かれる今の時代。その差を生むのは、特別な経営テクニックではありません。自社の課題と真剣に向き合い、社員を大切にし、経営者が誠実であること。
この基本ができている会社が、結果的に生き残り、成長していくのです。難しいことではありません。今日から、1つずつでも始めてみませんか?
<プロフィール>
山本啓一
(やまもと・けいいち)
1973年生まれ。大学に5年在学し中退。フリーターを1年経験後、福岡で2年ほど芸人生活を送る。漫才・コントを学び舞台や数回テレビに出るがまったく売れずに引退。27歳で初就職し、過酷な飛び込み営業を経験。努力の末、入社3年後には社内トップとなる売上高1億円を達成。2004年、31歳でエンドライン(株)を創業。わずか2年半で年商1億2,000万円の会社に成長させる。「エッジの効いたアナログ販促」と「成果が見えるメディアサービス」でリアル店舗をモリアゲる「モリアゲアドバイザー」として、福岡を中心として全国にサービス展開中。

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