22日、鹿児島本線のJR二日市~原田駅間で発生した人身事故について、当該電車に乗り合わせていた立場から状況を報告する。
私は博多駅午後6時4分発下りの快速電車に乗車していた。帰宅ラッシュの時間帯で、車内はサラリーマンを中心に満席、通路にも多くの立ち客がいるほど混雑している。発車直前に乗り込んだため、私は車内ドアにもたれかかるようなかたちで立っていた。大野城駅、二日市駅では降車客が多く、わずかに身動きできる余裕は生まれたものの、座席は依然としてすべて埋まり、立っている乗客も多い状態が続いていた。二日市駅を出てしばらくした午後6時20分頃、突然「バリバリバリバリ」という、大きな石を踏んだような異音が車両全体に響いた。異常を感じた直後、列車は減速し、そのまま停止した。
しばらくして、運転士から「先ほど電車が人とぶつかった」とのアナウンスが入った。男性運転士の声は明らかに震えており、線路上の人物を目視した可能性がうかがえた。停止位置は天拝山駅を少し過ぎ、原田駅との中間付近であった。車内の乗客は、人身事故が発生したこと、そして今後数時間は車内に留め置かれるであろうことを察し、ため息や不安の表情が広がった。外を見ると、踏切を渡ろうとしていた車や歩行者、自転車の人々が、状況が飲み込めない様子で停止した列車を見つめていた。
停止から約10分後、ようやく警察が現場に到着し、その後実況見分が始まった。毎日の通勤経験から、人身事故が発生すると列車は1時間半から2時間は動かないことが多い。さて、この時間をどう乗り切るかと考えた。今晩はミートソースをつくろうと思っていたものの、とてもそんな気力は残っていなさそうだ。帰宅時刻もまったく読めない。立ちっぱなしの状態が続き、腰や足の痛みは次第に強くなっていった。約15分ごとに運転士から「現在、警察による実況見分が行われています。もうしばらくお待ちください」とのアナウンスが入るが、内容は変わらず、同じ説明が繰り返されるだけだった。JR九州では、1月に入ってすでに複数件の人身事故が発生しているとの情報も耳にした。
結局、午後8時10分頃になって警察の作業が終了し、徐行運転で動き始めた。鳥栖の自宅に到着したのは午後8時40分。会社を出てから実に3時間20分の長い帰路となった。一本早い電車に乗れていれば──そんな個人的な思いが頭をよぎったのも事実だ。しかし同時に、線路に飛び込むという選択をした人の心境は、外からは計り知れない。どれほど追い詰められていたのか、どれほど苦しかったのか、想像することすら難しい。ただ、その瞬間に居合わせた多くの人の時間が止まり、運転士をはじめ関係者の心にも深い負担が残ることを思うと、胸が重くなる。今回の出来事は、日常の通勤という当たり前の時間が、突然大きく揺らぐことを改めて実感させるものだった。無事に帰宅できたことに安堵しつつも、複雑な思いが残る一日となった。








