ティラドに下請法違反で勧告 金型4,311個を無償保管、8,069万円支払い

 24日、公正取引委員会は熱交換器メーカーの(株)ティラド(本社:東京都渋谷区、宮崎富夫代表)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反で勧告を行ったと発表した。

 発表によるとティラドは、自社が製造を請け負う熱交換器の部品製造を下請事業者に対して委託し、その製造のために自社所有の金型および治具を下請事業者に貸与していた。しかし、遅くとも2024年1月1日~25年12月11日までの間、これらの金型などを用いた発注を長期間行わないにもかかわらず、43社に対して、計4,311個の金型などを無償で保管させていた。公取委は、これが下請事業者の利益を不当に害する行為に当たると認定した。

 ティラドは25年12月11日までに保管に関する合意書を取り交わし、それ以降の保管費用の支払いについて合意した。また、26年1月20日までに、24年1月1日~25年12月31日までの保管費用として総額8,069万1,761円を支払っている。

 勧告では、再発防止を含めた措置を公取委へ報告するように求めた。

 なお、下請法は26年1月1日から「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)」へ改正施行されているが、本件は施行前の製造委託であるため、従前の下請法が適用された。

 金型の無償保管をめぐる違反は製造業で散見される類型であり、改正後の取適法下でも発注側企業の管理体制が改めて問われることになる。

【寺村朋輝】

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