糸島市は27日の定例記者会見で、庁舎2階部分において冷房の効きが不十分だった原因が、設計・監理を担当した(株)梓設計による設計ミスなどにあると発表した。市は原因を近年の著しい外気温上昇と考えていたが、これに設計ミスの影響が掛け合わさり、想定外の熱気だまりが発生していたことが明らかになった。経緯は以下の通り。
市は24年6月中旬、冷房の効き具合に関して梓設計に指摘のうえ、対応を求めていた。その後、施工者による関連機器の再設定により状況が改善されたが、同月下旬に市より再び対応依頼があり、再度関連機器の再設定などを実施。この際、梓設計が設計計算書の再検証を行うことはなかった。
25年9月中旬、市は庁舎竣工後の2年点検の協議を行い、2階部分の冷房の調整を依頼。同年11月下旬、依頼を受けた梓設計が空調負荷計算書を精査し、ここで吹き抜け部の窓ガラスの一部を躯体(壁)として計算していたことが判明。熱負荷計算書(冷暖房能力を算出・記録した書類)の数値に誤りが生じたことで(日射による熱負荷を過少評価)、冷房の効きが不十分となっていた。しかし、この時点で梓設計は市への報告を行わず、対応が遅れた。
26年4月3日、梓設計常務取締役および九州支社長から、市に対して熱負荷計算書に誤りがあったこと、その報告が遅れたこと、吹き抜け部分に想定を上回る熱気だまりが発生していることなどが報告され、これに係る改修工事費約2,000万円は全額梓設計が負担することが約束された。改修工事は7月までの完了を予定している。
糸島市の新庁舎をめぐっては、村本建設(株)の施工不良による、4カ所からの雨漏り、246カ所におよぶクラック(ひび割れ)、153カ所におよぶモルタルの浮きが確認されるなど、トラブルが続いている。
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【代源太朗】








