福岡県議会問題について吉松源昭県議にインタビュー(2)知事すらイエスマンにする蔵内議長の力の源泉

 本日(7月24日)も中尾正幸副議長の議員辞職会見が「ミヤネ屋」や「ゴゴスマ」などのワイドショーで報道されるなど連日全国ニュースとなっている福岡県議会問題は、元県民局長を死に追い込んだ斎藤元彦・兵庫県知事問題と重なり合うものがある。当時も、公益通報者保護に反するのではないかといった疑問が噴出するなど斎藤知事の言動が毎日のように報じられたが、兵庫との違いは福岡での主役は知事ではなく、蔵内議長(県議)であることだ。

 服部・福岡県知事を上回る力を蔵内議長は有しているともいえるのだが、この逆転現象について告発をした吉松県議に聞いてみた。

 ──服部知事は“蔵内傀儡政権”ではないかと言われている。これは、小川前知事が蔵内さんとの関係が悪化して議会運営で非常に苦労されており、それを横で見ていた当時の服部副知事は「蔵内さんに逆らうと大変なことになる」ということで、今はイエスマンになっていると(地元記者から)聞いたのですが…。

 吉松県議 そうでしょう。小川知事のときの副知事が服部さんだったから、小川知事(当時)と蔵内会長をはじめとする自民党(県議団)がうまくいかなかったときに走り回ったのが服部副知事(当時)だったのです。小川知事と蔵内さんらとの意見が食い違うと、大変苦労する立場にあり、その調整のために苦労したのが今の服部知事ですから、その苦労は分かっている。だから「自分が知事になったときには、(蔵内議長の)いうことを全面的に聞いたほうが苦労はないな」という思いはあるだろうと思います。

 ──県民の方ではなくて、蔵内さんの方を向いて県政を進めると。

 吉松県議 蔵内会長の方を見たりもするし、自分たちのやりやすい方法(を選ぶ)。今までの知事は県民の方を向いて「これはやったほうが良い。これは良くない」という選別をしていたと思うが、今の服部知事は自分がやりやすいというか、苦労のない選択をしているように見える。

 ──それで、県職員の方も(議長就任祝賀会の)パーティー券を買わざるを得ない“文化”になっていると。

 吉松県議 服部知事がイエスマンですから。自分たち(県職員)の最高トップである服部知事ですら言われたことは聞くわけですから、自分たちが「(議長就任祝賀会の)パーティー券を買え」と言われたときに、部下の県職員は「ノー」といえませんよね。それに課長以上になると、県議会、特に(過半数を握る)自民党県議団と折衝をしないといけない。特に議会質問がそうなのですが、やはり嫌われて冷遇されると、難しい質問というか答えにくい質問、あるいは応えにくい要望とかをわざとのようにぶつけられる可能性があるわけです。

 そういうことも考えると、県職員も「(パーティー券の)2万円を払って1年間穏便に済むなら2万円を払う方がいいか。どうせ(給与から天引きされる)積立金から払われるので」というようなこともあったでしょう。物がいえない雰囲気に県職員もなっていったと思いますね。

 もちろん「嫌がらせをする」とは言われないのだけれども、そこは「この後、議会対応もあるしな」と頭にはよぎると思うのですよ。

 だから「みかじめ料」ですよ。飲食店の方々が反社会的集団の方からみかじめ料を要求された。払いたくないし、警察からは「払わないように」と言われているが、「これを払わないと営業妨害をされるかもしれないな。営業妨害されないのだったら払っておこうか」という心情だと思うのです。

 ──「カツアゲ」「みかじめ料」が県庁、県議会でまかり通っていると。

 吉松県議 そうではないかと想像をしています。ちなみに蔵内議長が主催する実質上のパーティー券は150人が買っている。服部県政になって、ますます逆らえなくなったという気がします。

金銭の受け渡しが行われたとされる料亭「老松」の領収書
金銭の受け渡しが行われたとされる料亭「老松」の領収書

(つづく)

【ジャーナリスト/横田一】

< 前の記事
(1)

関連キーワード

関連記事