2024年04月20日( 土 )

【西日本新聞筑豊総局後援】「心の健康教室」(4)~心の仕組みを学ぶ

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 以上3回に渡り、心の疲れについて引き起こされる理由とその改善方法について述べてきた。今回は、改めて相良五郎氏のプロフィールと相良氏が精神構造分析を用いて取り組む、心の健康について述べたい。

 相良氏は45年間障害者福祉に現場で取り組み、現在も活動中である。そして、心の仕組み分析(精神構造分析)の研究家で、得意としているのは“感情心理”の領域だ。相良氏は若き時代に、約15年間現在の精神障害者福祉法の制定にむけ活動。また福祉法の制定と同時に、民間では日本最初となる精神障害者の福祉施設(社会福祉法人)を設立し、身を持って制度改革に向けた活動を、継続中である。心を分析するなかで心に宿る苦痛の分類方法を、精神医学や心理学・脳科学など、他と違うかたちで説明している。
 相良氏は、うつ病に対する社会の状況について以下の通り分析している。

 1、近年病気の治療方法に対し、投薬過多や手術の可否がクローズアップされてきた。 うつ病に対しても過剰投薬問題を指摘しているが、投薬を否定するだけで、確たる治療方法が提示されていない。
 2、世界保健機構(WHO)の発表では、うつ病は世界中に3億5千万人いると報告があり、今世紀末までに多くの病気治療方法が確立するなかで、エイズ等のウイルスによる病気とうつ病の2つの病気が、治療方法が確立せずに残るだろうといわれている。
 3、うつ病は治療困難と思われているが、相良氏はその改善方法を見出している。要するにうつ病は“思考不全”の状態であること。うつ病の改善方法を『さがら療法』と表現し、心の健康教室でうつ病の予防や改善方法を世に伝えている。

sea そして、心の不健康(うつ病)などは全て「対人関係で生じる」と相良氏は断言し、『統合失調症や双極性障害などは、脳内の機能的な障害から心が不健康状態にあるので、うつ病(思考不全)とは区別するように注意を促している。うつ病(思考不全)には投薬治療が必要でないが、現状では統合失調症や双極性障害は確たる原因究明がなされておらず、投薬治療が必要な状況である』という。
 前3回で述べた欲が原因の心の疲れについて、相良氏は、「人には欲があり地位や名誉・財産・権力・お金を求め、その欲に押しつぶされて心の不健康が生じるが、それでも欲を否定してはいない。社会の役立ちや人助けには多くのお金がかかり、今の経済社会でお金を無視して、人助けはできないという。欲をもち欲に満足してもよいが、手に入れた経済社会の利益を“独り占めしてはいけない”という。利益を分配することで心が楽になる」と再度力説する。感謝の念で考え心の苦痛を防止し、何ごとも「してやる」ではなく「させて頂く」の考えかたや行動が大切だという。

 相良氏が開催する心の健康教室の特徴は、
1、 心の不健康には「うつ病をはじめ“DV,いじめる、いじめられる、不登校、出社拒否、引きこもり、家庭内暴力、自殺、反社会的な行為・・・等々」があるという。
その結果、うつ病の改善方法と現在問題視されている“DVやいじめ、自殺等々”の改善方法は一緒だと説いている。
 2、脳内の障害とか病気と表現される“うつ病”という病気自体がないと断言し、安易に治療と称して投薬をしてはいけないと注意を促し、注意するだけでなく改善方法を示している。
 3、難解な心理学・病理学・宗教学的な言葉を使用せず、心の仕組みを平面図に表し分かり易く説明している。
 4、心の仕組みを分析すると結果、以下の3点が見えてくるという。
  イ、心が不健康(うつ病など)になる過程(プロセス)→(心の分析を平面図で表現)
  ロ、心の不健康(うつ病など)の予防・改善方法→(生き様として表現)
  ハ、心の不健康(うつ病など)の人を支える方法→(聞き屋として表現) 
 5、心が不健康である“うつ病をはじめDV,いじめる、いじめられる、不登校、出社拒否、引きこもり、家庭内暴力、自殺、反社会的な行為等々”は、子育て時の「しつけ」が起因し、原因や誘因・キッカケがあるとする。加えて、国が学校教育で強く取り組もうとしている“道徳教育”には、教師各位が少なくとも心の仕組み(精神構造分析)を理解すべきだと、相良氏は諭している。

 さがら療法での心の疲れを改善するのは、心が不健康(うつ病など)になるのを予防し改善するために、「1人にしない。1人にならない」ことが大切であるという。人は孤立する(1人になる)と心に恐怖が宿り思考不全(うつ病)の状態となる。1人にならなるのを防ぐには、群れ(集団生活)に適応した感謝の念で考える。すなわち、対人関係を適正に築くことに帰結する。

 相良氏は今回の教室において、経営者やリーダーなど組織をマネジメントする方々はもちろんのこと、「子育て中の親も参加し、我が子の心を強くする方法を学んでいただきたい。また、教師が自分自身の心を強くし、子供に対する道徳教育とは何かを学んでいただきたい」と各方面の方々の参加を促している。

 僭越ながら筆者も数年前に初めて心の健康教室に参加して以来、現在に至り相良氏から精神構造分析について学んでいる。2年前に相良氏公認のカウンセラーになり、さがら療法でのカウンセリング活動を行っている。現在は、高校生から成人のアスリート、さらにはビジネスマンなどを中心にカウセリングを行っている。

 相良氏の心の健康教室は、心の疲れ・苦痛(うつ病など)を改善することと同時に、人生の歩み方(生き様)を学ぶことができると確信している。
 人間の心の仕組みの本質を学べる絶好の機会である。

(了)
【河原 清明】

≪ (3) | 

■さがら療法 「心の健康教室」

<日 時>
9月3日(土)、9月4日(日) 午前9時~午後5時

<会 場>
本部内研修室
(福岡県嘉穂郡桂川町大字吉隈1143)

<講 師>
相良五郎(NPO法人 人間賛歌 理事長)

<受講料>
5,000円(資料代含む、別途弁当代500円)

<後援>
西日本新聞 筑豊総局

<お申し込み>
◇FAXでのお申し込み
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FAX:0948-65-3648

9月3日開催分の申し込み用紙 9月3日開催分の申し込み用紙

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