2024年04月19日( 金 )

快適な労働環境の創造と人材育成が顧客満足度を高める鍵となる(前)

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(株)グリーンクロス

社内情報の共有化とフットワークの軽さが強み

kanto 社会環境を新たに築き上げる工事現場などに安全と快適さを提供する「総合安全商社」の(株)グリーンクロス。同社の始まりは1969年1月まで遡る。創業者である故・青山明氏とその大学時代の同期である元専務取締役の柴田泰三氏が、交通標識製作所として創業。71年7月に法人化され、83年5月に現商号へ変更。本社を置く福岡地区を皮切りに、北上を続けながら営業エリアを拡大し、96年12月には福岡証券取引所へ株式上場を果たすと同時に、公募増資により資本金を6億6,630万円に増資した。

 99年2月には広告・看板製作の「グリーンメディア事業部」、同年11月には安全用品レンタルの「グリーンレンタル事業部」を開設。その後、2006年9月には(株)児島産業岡山(08年9月に吸収合併)、10年10月には東亜安全施設(株)を子会社化。11年3月には佐賀県鳥栖市にグリーンクロスロジスティクスを開設し、翌月に久保孝二氏が代表取締役に就任した。また、12年1月には初の東北地方進出となる仙台営業所を開設。14年2月には関東ロジスティクスを埼玉県久喜市に開設。15年9月には愛知県名古屋市の(株)トレードを子会社化。トレードが持つインターネット販売におけるノウハウと、グリーンクロスグループが持つ販売拠点ネットワーク網とを共有し活用することでのシナジー効果をもって、グループとしての総合力強化が図っている。
 現在、同社では安全機材用品の販売およびレンタル、サインメディアの3事業を軸に事業を行い、営業拠点を増やしている。

 積極的な営業展開の一方で、各地域において地場に密着したサービスの提供を行うことで業績を伸ばしてきた同社。同様の商品を用いても、使用方法や使用場所、工事の種類などによってその成果が変わってくる。そこで求められるのは、これまで積み重ねてきたデータの蓄積による提案力だ。社内および関連会社で明確な役割分担ができているため、臨機応変な対応が可能となっている。
 同社の拠点である九州地区のさらなる強化はもちろんのこと、東亜安全施設の子会社化以降、関東・東北地方へと進出。各拠点において、顧客の要望に沿ったきめ細やかな提案を行い、新規開拓と既存顧客との関係性を徐々に築いていった。

 「顧客と常に近しい関係を築くことができれば、必要な情報や次に活かせる情報を手に入れることができます。各地域の営業マンたちが収集した情報を中堅社員がとりまとめることで、情報を共有することができ、結果につながっていくのだと考えています。とにかく現場へ足を運ぶことが大事であり、フットワークの軽さが同社の強みでもあります」(久保社長)。

 シェアの拡大を図るなか、1つの現場を取った、取れなかったという目の前の勝ち負けにこだわらず、顧客とのつながりに重きを置き、中長期的な関係性をつくることが、同社が業界のリーディングカンパニーと言われる要因の1つだろう。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:久保 孝二
所在地:福岡市中央区小笹5-22-34
設 立:1971年7月
資本金:6億9,726万円
TEL:092-521-6561
URL:http://green-cross.co.jp/

<プロフィール>
kubo_pr久保 孝二
1971年2月生まれ。98年7月に(株)グリーンクロスに入社。2000年8月に久留米支社長代理、02年5月に久留米支社長、04年5月に営業開発次長、05年5月に執行役員営業開発部長、08年7月に取締役兼同ら歴任。11年4月に代表取締役に就任。

 

(後)

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