2024年04月19日( 金 )

アデランス 株式公開買い付け終了~上場廃止・経営再建へ

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office29min かつらの販売を行う(株)アデランスは11月30日、同社株式の公開買い付け(TOB)が29日に終了し、同社の創業者で現・代表取締役会長兼社長の根本信男氏から筆頭株主が変更する見込みを発表した。公開買い付けを行い、新たな筆頭株主となるのは、(株)スカイマークの再建で知られる投資ファンドのインテグラル(株)の100%子会社アドヒアレンス(株)。来年1月の株主総会を経て、2月中旬ごろまでに経営陣による自社買収(MBO)を終え、東証一部上場廃止となる予定である。

この公開買い付けの決済が開始される12月6日付けで、アドヒアレンスの所有する議決権は74.80%となり、アデランスの親会社および筆頭株主となる予定。なお、同日までにアドヒアレンスの親会社になることが見込まれるインテグラル2号投資事業有限責任組合(インテグラル100%子会社)もアデランスの親会社に該当することになる。

 業界全体の業績低迷と低価格商品を提供する異業種の参入、競合他社の増加などにより、業界最大手のアデランスも苦戦が続いていた。2010年9月には、いわゆる「ハゲタカファンド」の米投資ファンド、スティール・パートナーズに経営権を奪われる危機もあった(関連リンク参照)。17年2月期の連結業績予想は、売上高774億6,200万円(前期比2.1%減)、営業損失3億7,000万円、経常損失15億2,000万円、当期純損失19億円。

【山下 康太】


▼関連リンク
・アデランスが非上場化するワケ

 

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