2024年04月26日( 金 )

震災復興の注目事業 熊本桜町再開発 施設新築起工式行われる

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 歴史的1日となるか。震災復興のシンボルとなる、熊本桜町開発事業が新たな節目を迎えた。2月1日、熊本市桜町3丁目で市街地再開発事業における施設建築物新築工事の起工式が行われた。開発を手がけるエイチ・アイ・エスグループを始め、設計施工業者のほか、行政からも多数参列した。

 再開発の総事業費は755億円。今回、起工式を迎えた複合施設の新築工事建築費は576億円となっており、近年の九州における開発事業としては最大級。商業施設、バスセンター、公共施設にホテルに住宅など、多機能型施設が2019年夏に竣工する予定だ。昨年4月に発生した熊本地震により、計画の見直しもあったが、苦難を乗り越えこの日を迎えた。

saikaihatu3 saikaihatu4

 式中、来賓挨拶で大西一史熊本市長は「震災前の熊本を取り戻し、さらに新しくなった熊本の姿を見て欲しい。震災を経験したことで防災機能を強化した施設になる。2年半後の竣工時には、熊本の復興を感じていただける開発にしていきたい」と期待を語った。

 同じく、発注者を代表し、熊本桜町再開発(株)の矢田素史代表は「初めに再開発事業が検討されたのは今から20年前。現計画が起案されたのが2008年。リーマン・ショックや震災など苦難を乗り越えて、本日、起工式を行うことができ、感無量。この施設が熊本都市圏、熊本県下、さらには九州の発展に貢献できるものになる」と自信をのぞかせていた。

 式典後の会見で、エイチ・アイ・エスグループの澤田秀雄代表は「エイチ・アイ・エスの海外拠点でインバウンドの強化を進めている。アジアからのお客様を九州、熊本に呼び込みたい」と意気込みを語った。

 なお、商業施設のテナントは、現在リーシング中で核テナントは未発表。約150店舗を揃え、県内外から熊本を発信する予定としている。

saikaihatu2 saikaihatu

【東城 洋平】

 

関連キーワード

関連記事