ネットシステムで混乱　IT推進すすめる福岡市

　７月24日午前から、福岡市のネットサービスが突如使えなくなる事態が発生している。使用できないのは、正常にページが表示されなくなっているため。原因は新システム導入に際し、本サイトに古いリンクを残したままにしていたという単純なミス。IT推進を強力にアピールする高島市長だが、これではあまりにもお粗末な新システム導入だ。

　不具合が発生しているのは、福岡市の電子申請サービスの一部で、現在も添付の画面「電子申請サービス停止のお知らせ」が表示される。正常に表示されないのは、確認できたものだけで、「税務証明交付予約」、「情報公開請求」、「産業廃棄物管理票の交付等状況報告書の提出」、「飼い犬の届出」など。

　いずれも上記キーワードと「福岡市」で検索すればトップに出てくるページだが、表示されない。不思議に思った市民も多いはずだ。

　この事態に、市総務企画局ICT戦力室は「不具合は本日認識した。６月よりサーバーを入れ替え、新システムに移行したが、これまで本サイト上にあった古いリンクをそのままにしていた。新システムは正常に動いているので、トップページから入り直してほしい」とコメント。

　新システム導入は、利便性を高めるためのもの。これまで正常に使えていたものが、前触れもなく表示されなくなっては、元も子もない。市情報公開室は新システム導入は知っていたが、不具合については、記者の指摘で初めて認識した様子だった。今回の不具合が、電子申請システムに関係ある部署へ十分に通達されていないことも事実だろう。

　IT推進を声高に叫ぶ高島市長さん、大丈夫ですか？！