複数の取引先への支払い遅延が発生し、一時は実質経営者が失踪。関係者を混乱させた結婚式場「サクラディア」運営のPROinnovations(株)。3月には事実上の事業停止に追い込まれていた。
元従業員が原告となり、会社と現代表に対し、給料と立替金を請求する裁判が行われていることは既報の通りだ。
7月26日、福岡地裁で判決の言い渡しがあった。判決は以下。
主文
1 被告らは原告に対し、85万1002円及びこれに対する平成29年3月23日から支払い日まで年6%の割合に対する金員を支払え。
2 訴訟費用は被告らの負担とする。
3 この判決は仮に執行することができる。
原告の訴え通り、被告は原告に対し、給与および立替金の約85万円を支払えというもの。元従業員の訴えが完全に通ったかたちだ。
この日を前に、支払い義務を認めていた被告の渡邉光博代表は原告に和解案となる支払い計画を提示していたが、あまりにも具体性を欠いていたものだったという。原告にとっては到底受け入れられないもので、和解に至らず、裁判所の判決を待っていた。
当日、被告は出廷せず。判決文が読み上げられ、裁判は幕を閉じた。
元従業員が訴えた裁判だけに、未回収のある取引先は動向に注目していたに違いない。元従業員にとってはこれで終わりかもしれないが、渡邉代表にとっては新たな局面となるのか。
最後に、弁護士を立てずに、1人で会社に立ち向かった元従業員の勇気を讃えたい。
【東城 洋平】
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