23日午前、気象庁は草津白根山の本白根山について噴火を確認したと発表した。
午後12時過ぎから気象庁が行った会見では、「気象庁で草津白根山の観測は常に行っていたが、最も注視していた湯釜(山頂火口)ではなかった」と、予測していた噴火の場所とは違う箇所からの噴火だったことを明らかにした。噴火した鏡池付近には「気象庁の監視カメラはなかった」としている。近年噴火活動の兆候が見られていたのは、山頂火口方面だったためだという。また、噴火活動レベルを1(活火山であることに留意)に下げた昨年1月以降、地震や噴煙など噴火の兆候はとくに見られなかったという。
また、2014年の御嶽山の噴火を受けて設定された「噴火速報」だが、今回の噴火については噴火直後に速報を出すチャンスはなかったとしている。噴火速報は火山の周囲に立ち入っている人々に対して、命を守るための行動がとれるように噴火の発生を知らせるもの。気象庁は、「雪崩などでも同様の振動が観測されるため、火山の噴火と特定できなかった」とし、噴火活動レベルを3に引き上げた午前11時50分に噴火速報を発令している。
気象庁は、今後草津白根山に対する監視・警戒を強めるとしている。
【深水 央】
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