2024年04月26日( 金 )

シェアリングビジネスで日本のトップランナーを目指す!(前)

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APAMAN(株)

 アパマンショップネットワークは1999年10月20日に「ITを活用して不動産業界の質的向上に貢献したい」という思いから設立された。株式公開時の基準期決算では、売上の約93%がテクノロジー(IT・クラウド)で、その後は斡旋・PM事業を拡大してきた。設立19年の現在、賃貸斡旋店舗数は約1,100店舗、賃貸管理戸数約110万戸で、業界では圧倒的No.1を誇る。

 昨今、顧客やFC店へ提供するサービスの多くがITやクラウドサービスとなり、同サービスの良否が企業の優位性を定めるようになった。そこで、再度創業の原点に立ち返り、テクノロジーを核とした革新的サービスを提供するグローバル企業となるために、2017年12月に社名を(株)アパマンショップホールディングスからAPAMAN(株)に変更し、コーポレートブランドも一新した。

 同17年4月24日には、社員の通勤、営業などあらゆる面に便宜を図るために、本社も京橋から大手町に移転した。その結果、大手町ブランドが効果を発揮し、社員の満足度は高まり、人が集まりやすい環境が整った。東京駅日本橋口を出て横断歩道を渡るとわずか15秒で、同社が入る朝日生命大手町ビルに到着する。新生APAMAN(株)は日本・国際社会の要請と日本政府の方針に則り、(1)Sharing economy(2)Platform(3)Cloud technologyの3つを事業の柱にして、国内のみならず、海外拠点も次々と増やしている。

Sharing economy(シェアリングエコノミー)事業

 シェアリングエコノミーとは、個人や企業・団体が所有するモノや技能を他人や他企業・団体と共有することを意味する。APAMANグループはSharing economy事業を18年より急拡大して、事業の要にしようとしている。同社のSharing economy事業は大きく分けて4つの柱で成り立つ。

 1つ目の柱は「民泊」である。日本政府は訪日外国人数を「2020年に4,000万人、30年に6,000万人」(「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」16年3月)に増やすことを目標としている。18年6月15日には「民泊新法」(住宅宿泊事業法)もできる。これを契機に、目標5000室を目指す民泊事業を本格化させる。

 2つ目の柱は「Coworking」である。コワーキングスペース「fabbit」事業は17年より本格化した。政府が推進する「日本再興戦略」の考え方に賛同、企業間の人的交流や事業提携などを通じて、新たなビジネスモデルの創出、あるいは技術革新などを行い、社会に貢献することを目指す。スタートアップ企業やベンチャー企業の支援、またそれら企業と大企業とのビジネスマッチングを推進する施設を提供する。

 現在、fabbit会員企業は3,000社を超え、施設は、東京・名古屋・大阪・広島・福岡など19カ所(設計・施行中物件を含む)と海外出資先19カ所(米国ボストンなど)で展開中である。将来的には国内外で100カ所の施設を目標とする。

 3つ目の柱は「Parking」である。すでに所有している2,337台のスペースをさらに拡大、3万台分のパーキングスペースを目標とする。

 4つ目の柱は「Share bike」(「ecobike」)である。シェアバイクとはIoT化された自転車のことだ。APAMANグループの取り扱い物件には100万台以上の駐輪場がある。入居者は自転車を買うことやメンテナンスすることなく、必要な時にだけ廉価で自転車に乗ることができるようになる。放置自転車はなくなり、CO2削減にもつながる。18年5月より本格的にスタートして目標を10万台に設定する。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:大村 浩次
所在地:東京都千代田区大手町2-6-1 朝日生命大手町ビル3F
設 立:1999年10月
資本金:79億8,000万円
TEL:03-3231-8020
URL:http://www.apamanshop.com/

<プロフィール>
大村 浩次(おおむら・こうじ)
 1965年6月、福岡県生まれ。1999年にアパマンショップネットワークを設立して代表取締役社長。2017年12月に、社名を(株)アパマンショップホールディングスからAPAMAN(株)に変更。「業界の質的向上」そして「社会貢献」という理念の基にさらなる事業の創造・拡大を目指している。

 
(後)

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