2024年04月19日( 金 )

「TRIP(トリップ) POD(ポッド)FUKUOKA –snack&bed」 好調の鍵はコンセプト設定とIoTの積極活用(前)

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コンセプトはずばり“お菓子”

お菓子はすべて食べ放題

 TRIP(トリップ) POD(ポッド)FUKUOKA –snack&bed(以下、TRIP POD)は “お菓子”をコンセプトにしたホステル。

 受付を済ませ、ホステル内に足を踏み入れると、まずは木製ラックに並べられた多種多様なお菓子がお出迎え。利用者は古き良き「駄菓子屋」さんの雰囲気を味わうことができる。用意されたお菓子はすべて無料で、にわかせんべいのオリジナルポーチを配布するなど、今後もTRIP PODでしか手に入らない特別なお菓子やお土産などを提供することも計画されている。

 宿泊・利用する動機付けの1つとして、あらかじめお菓子を設定・提案する。自ら需要を生み出していく姿勢が功を奏し、福岡の宿泊市場において既存のホテル・簡易宿所とは一線を画す存在感を放つTRIP POD。オープンから半年を迎えようとしている2018年4月現在も、盛況が続く。

 「TRIP PODは1階が男女共用スペースで、2階が女性専用スペースになっています。ベッドは2階から順に埋まっていくことが多く、とくに女性にご支持いただけているのではないかと考えています。また、仕事帰りのビジネスマンや外国人観光客の利用者数も堅調に推移しています。利用される外国人観光客の割合は中国、韓国を始めアジアからの旅行者が多いのですが、弊社が福岡で運営を手がけているほかの民泊施設に比べ、欧米からの旅行者が目立つのもTRIP PODの特徴です。お菓子がきっかけとなり、日本人と外国人利用者の間でコミュニケーションが生まれ、中にはそのまま仲良くなって友だちになるケースも見受けられます。TRIP PODは交流の場、思い出の場所としての役割も担っています」(担当者)。

 お菓子を片手にくつろぐ利用者もいれば、お菓子がきっかけとなり、新しい出会いを見出す利用者もいる。コンセプト型ホステルならではの空間提供は今後、旅館経営の在り方を大きく変えていくのではないか。

(つづく)
【代 源太朗】

<COMPANY INFORMATION>
(株)TATERU bnb / TATERU bnb, Inc.
代 表:大城 崇聡
所在地:東京都渋谷区神宮前1–5–8-21F
設 立:2016年6月1日
資本金:2,000万円
URL:https://www.taterubnb.jp​

 
(後)

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