日大アメフト部悪質タックル問題　反則は監督・コーチが強制

　関西学院大アメリカンフットボール部との試合で、悪質な反則を犯した日大アメフト部の選手が22日午後、都内の日本記者クラブで会見を開いた。黒いスーツに黒いネクタイを身に着け、堅い表情で会場に入った選手は、代理人の弁護士と壇上で同席して会見に臨んだ。
　まず代理人からの経緯説明の後、選手が陳述書を読み上げた。

　選手は「まず最初に、本件でけがをさせてしまった関西学院大学のQBの選手、そのご家族、関西学院大学アメフト部、関係者の皆さまに大きな迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ございませんでした」として、深々と頭を下げた。

　読み上げられた陳述書によれば、内田正人監督から、「やる気があるのかどうかわからない。辞めていい」「日本代表なんかに行っちゃダメだ」などとプレッシャーを受けていた、選手は、試合当日にコーチから「（試合に出たいなら）相手のQBを最初のプレーで潰せ」「（関学との）定期戦がなくなってもいいだろう、秋の試合に相手が出られなければこちらの得だ」と言われ、監督に「相手のQBを潰しに行くんで使ってください」と申し入れたことを明らかにした。監督は「やらなきゃ意味ないよ」と出場を承諾。コーチも「思いっきり行ってこい」「できませんでしたじゃ済まないよ」と反則行為を後押ししたという。