【22年W杯】次代の日本代表を担う若き選手たち~福岡のゆかりの選手も注目

活躍が期待される冨安健洋
(右から2番目、アビスパ在籍時)

 サッカーW杯ロシア大会でみごと決勝トーナメントに進出したものの、後半アディショナルタイムのカウンターでベルギーに屈した日本代表。4日、キャンプ地のカザンでチームを解散する。
 予想外の好結果に終わった今回のW杯。これまで代表を支えたMF本田圭佑、MF長谷部誠らが代表引退を表明し、スポーツ各紙では次期代表監督についての話題が盛んだ。すでに、次の4年に向けての闘いは始まっている。

 今回のW杯での選手選考は実績重視のベテランに偏り、4年後を見据えた若手の選出は非常に少なかった。そのなかでレギュラーをつかみ、各国のエースFWと互角以上に渡り合ってみせたDF昌子源(鹿島アントラーズ)には、すでにドイツやスペインのクラブから獲得の意向が寄せられているともいう。
 W杯という世界の舞台で戦うには、日ごろから世界レベルの対戦相手としのぎを削っている経験は不可欠。昌子はスターティングメンバ―では唯一の「国内組」だが、2016年末のクラブワールドカップ決勝で対戦したレアル・マドリードのエース、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)を封じて名を挙げた経歴もある。

 4年後のカタールW杯で主力になり得るU-21世代(東京五輪代表世代)は今年6月、各国のU-23世代代表を集めたトゥーロン国際大会に参加。決勝トーナメントには進出できなかったが、順位決定戦で参加12カ国中7位となった。U-21代表には、元アビスパ福岡所属で現在はベルギー・シントトロイデンVV所属のDF冨安健洋、柏レイソルからアビスパ福岡にレンタル移籍中のDF古賀太陽ら福岡に縁のある選手、FW伊藤達哉(ドイツ・ハンブルガーSV)GK山口瑠伊(スペイン・エストレマドゥーラUD)らすでに海外で厳しい競争に立ち向かっている選手がいる。さらに下の世代には、FCバルセロナで将来を嘱望されたFW久保建英(FC東京)もいる。
 バヒド・ハリルホジッチ前監督が見出したものの、西野朗監督のセレクションから漏れたFW中島翔哉(ポルトガル・ポルティモネンセ)、MF堂安律(オランダ・フローニンゲン)らの若手にも当然チャンスがある。
 本田、長谷部らが築いた1つの時代が終わり、日本代表はまたゼロからのスタートを切る。若い才能のきらめきが、数多く見られることを期待したい。

【深水 央】

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