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2018年08月19日 07:05

世代交代による新たなチャレンジで『今までにない商品』作りと市場拡大を目指す(前) 時代を紡ぐ企業110社 

(株)ジャパンシーフーズ

100億円企業へ向けた体制を強化

 2017年9月1日、井上陽一氏が(株)ジャパンシーフーズの新社長に就任した。サバとアジ、アナゴを中心として鮮魚の加工・卸業を営む同社は、先代の父親・井上幸一氏から息子の洋一氏へ、経営をバトンタッチしたのだ。同社といえば、1987年に創業し、九州が誇る魚を武器に業務用商品の開発や市場開拓を行ってきた。今や、福岡、東京、名古屋、大阪、宮城と国内に5つの拠点を構え、主な取引先である量販店のシェアは全国トップクラスだ。
 大学卒業後はシステム開発の企業に就職し、2007年に同社に入社した陽一社長。幸一氏が掲げてきた、2028年での年商100億円という目標を継承しつつ、自身のカラーで組織拡大を目指す。たとえば、それまで商品発送を行う際は人力で伝票シールを作成していたが、今は受注の入力データから自動でシールを出力している。スピードアップとミス減少につながり、出荷量もリアルタイムで計測できるシステムなのだという。画期的な仕組みを1人で開発し、効率化を実現した。

個食の冷凍刺身で新たな市場を開拓する

 ここ数年、同社が課題として挙げている新市場の開拓も推し進めている。
 「弊社の主力商品は量販店さんに卸す業務用ですが、一般消費者向けの商品も増やしていきたいと考えています。基本的には生食の個食用冷凍品として、今もラインナップしています。スーパーで冷凍の刺身を購入するという生活スタイルは、まだ確立されていませんが、その新たな市場にこそ商機があるというのが狙いです。普段、刺身というものは、ご飯のおかずとして、食べるその日にスーパーで購入します。ただ、毎日スーパーに行く人が減少し、まとめ買いをするというライフスタイルが増えているのも見逃せません。そういった生活スタイルの変化とともに、いつでもどこでも刺身が楽しめる、私たちが提供する冷凍刺身にチャンスがあります。一見、ミスマッチとも思える市場でも、見方を変えれば十分受け入れられるマーケットになるし、そのためにも量販店さんの売り場は最適なのです」(陽一社長)。

 市場がないなら自分たちで開拓する、発想の転換が同社の未来を切り拓いていくのだろう。しかも、その品質もチルド商品に劣らず、折り紙つき。発売中の「うまか胡麻さば」は、第28回全国水産加工品総合品質審査会において、「水産庁長官賞」「主婦賞」「若者賞」という3つもの賞を同時受賞した、名実ともに実力商品だ。また、消費者が刺身を購入する際に気にするのが鮮度や食感だが、同商品はその鮮度感を見事に表現している。
「もちろん、その日工場で加工する魚に関しては当日仕入れているので、もともとの鮮度には自信があります。それに加えて、冷凍しても新鮮な食感を損なわない新しい冷凍法や多少の添加物を加えるなど、試行錯誤した結果、このように価値ある商品を生み出すことができました」(陽一社長)。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:井上 陽一
所在地:福岡市南区井尻5-20-29
設 立:1987年7月
資本金:1億円
TEL:092-593-7662
URL:http://www.jp-seafoods.jp

<プロフィール>
井上 陽一(いのうえ・よういち)

 1978年9月生まれ。福岡市出身。創価大学を卒業後、2001年にシステム開発会社CSKに入社。SEとして勤務した後、07年に(株)ジャパンシーフーズに入社。大阪営業所を新設し、13年に副社長、17年9月には社長に就任した。SEのスキルを生かして社内システムを構築するほか、海外事業や付加価値の高い商品開発にも尽力する。

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