2024年05月07日( 火 )

安倍支持に気炎を吐いた自民福岡、「暗い顔」石破氏ディスる麻生節

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主役不在の総裁選総決起集会

▲安倍氏支持のガンバローコール

 自民党福岡県連は4日、福岡市内で党員研修大会を開催。ゲストとして講演を行う予定だった安倍晋三同党総裁は、首相として台風21号の災害対策に臨むため、同日午前、予定を変更して不参加となったものの、会場には2,000人を超える党員・支持者が集った。

 冒頭のあいさつに立った蔵内勇夫県連会長は、20日に投開票が行われる自民党総裁選において、県連役員会全員一致で安倍氏を支持することが決定したことを伝え、会場に安倍氏への支持を呼びかけた。山本幸三衆議院議員や福岡経済同友会の貫正義代表幹事(九州電力相談役)も登壇し、日本の経済、外交における安倍氏のリーダシップへの成果や期待を語り、支持を求めた。

 安倍氏の代理で講師を務めた麻生太郎氏は、「党の都合を考えず、国益を考えて投票していただきたい」として、デフレ不況対策の成果や米・トランプ大統領からゴルフに誘われたなど外交面での安倍氏の存在感を強調。過去5連勝した長期政権の前例はないとして、「選挙の顔として、どちらを選ぶ。“暗い感じの顔”ですか?よく考えてください。この話で、ひんしゅくも買ったが事実だと思う」と総裁選で安倍氏の対抗馬となる石破茂氏のことを示唆。“麻生節”で会場の控え目な笑いを誘った。

 安倍氏不参加にも関わらず、用意された会場はすし詰め状態の超満員。別会場も用意されたが入りきれず、なかには、受付だけ済ませて帰る人も多数。関係者は、「各事務所100名のノルマがあったがクリアできた」と安堵の表情を浮かべるが、参加者には、安倍首相の不参加について「会場で知った。安倍さんに会えなくて残念」(福岡県飯塚市の女性)、「ニュースで知った」(福岡市の男性)という声も。事務所から連絡を受けたという話も聞かれたが、突然の予定変更だけに、完全には伝達がされていない模様だ。

 「日本を守る責任、時代を拓く覚悟」と題した党員研修大会は、内容からいっても事実上の総裁選決起集会。主役不在で気炎をあげた会場の様子には、安倍氏支持の底堅さがうかがえた。

【山下 康太】

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