シニアや外国人の活用に向けて定年延長や法改正など官民挙げての対策が急ピッチで進むなか、退職した社員や従業員など「出戻り」人材の活用で成果を上げる中小企業が増えている。
専門工事業A社は、その利点について「以前にも増して活躍するようになったことはもちろん、現実を知って帰ってくる。当社のすばらしさを外部に宣伝してくれる」と周囲に与える影響を指摘する。近年はその経験を生かして積極採用しているという。かつて社風にそぐわず退社した人材でも社内の人間を説得して採用し、業績向上につなげている。
同じく建築関連B社もそうした「出戻り」を積極活用し、その効果を実感。復帰しやすい環境を整えたところ、夫婦で戻ってきた人たちもいるという。
A社の社員定着率は向上しており、退社する人材が減少しているが、退社希望者が相談に来ても引き留めるのを止めた。「退社する社員には頑張って勉強してきなさい」と背中を押すという。業種柄、外国人を雇用するためのハードルが高いこともあり、両社とも外国人の雇用はない。シニア、外国人に加え「出戻り」人材も人材難の解決策になりそうだ。
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