「雑品スクラップ」――日常生活ではあまり耳にしない言葉だ。産業機械や車両部品等の工業系雑品スクラップや、企業や一般家庭などから廃棄される家電系雑品スクラップがそれだ。コレをめぐって頭を抱えている業界関係者がいる。背景には、中国の規制強化がある。
雑品スクラップはこれまで買取業者が中国に輸出していたが、来年から中国が受け入れを禁止する。中国以外の受け入れ国を探せばいいが、そう簡単には見つからない。福岡県内でも買取業者が取引先に対し、雑品類の受け入れ終了を通知しているようだ。
頭が痛いのは、これら雑品を多く抱えている業者だろう。これまで売れていたものが、売れないばかりか、処分しようにも費用がかかるためだ。行き場を失った廃棄物は、焼却するか、埋め立て処分するしかない。想像されるのは、野積みのまま放置されたり、場合によっては不法投棄されたりする事態。スクラップの行き場は見つかるのだろうか。
【東城 洋平】
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