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2019年01月06日 07:02

いよいよラグビーイヤー!~ラグビーW杯日本大会が9月に開幕

国内12会場で、9月20日から11月2日まで

 ラグビー界最高峰の大会、4年ごとに開かれるラグビーW杯2019・日本大会が、今年9月から開催される。全国12会場で全48試合が行われる予定で、九州では、福岡市の博多の森球技場と熊本市の県民総合運動公園陸上競技場、大分市の大分スポーツ公園総合競技場が開催会場に選ばれており、以下の日程が組まれている。

開会式+開幕戦: 9月20日(金)
日本(世界ランキング11位/2018年11月時点) 対 ロシア(同19位) [東京スタジアム]
※開会式では、「いきものがかり」のボーカル吉岡聖恵が、「ラグビーワールドカップ2019」のオフィシャルソング『World In Union』を歌うことが決定している。

博多の森競技場(福岡市)
9月26日(木): イタリア(同15位) 対 カナダ(同20位)
10月2日(水): フランス(同9位) 対 アメリカ(同12位)
10月12日(土): アイルランド(同2位) 対 サモア(同16位)

大分スポーツ公園総合競技場(大分市)
10月2日(水): ニュージーランド(同1位) 対 カナダ(同20位)
10月5日(土): オーストラリア(同6位) 対 ウルグアイ(同17位)
10月9日(水): ウェールズ(同3位) 対 フィジー(同8位)

県民総合運動公園陸上競技場(熊本市)
10月6日(日): フランス(同9位) 対 トンガ(同14位)
10月13日(日): ウェールズ(同3位) 対 ウルグアイ(同17位)

※そのほか、大分会場では準々決勝の2試合が行われる予定

決勝戦: 11月2日(土)[横浜国際総合競技場]

わかりにくい?代表資格の謎

 ラグビーは、サッカーやバスケットなど他球技と比べてルールがわかりにくいとされる。観戦初心者はとりあえず、(1)「手でボールを前方(相手陣地側)に投げることは禁止されている」ことと、(2)「キックで前方へ蹴ることは認められている」ことを覚えて、あとは大男たちによる骨が軋む音が聞こえるような肉弾戦・ボールの奪い合いを疑似「戦闘」として楽しめばいいだろう。つまるところ、ラグビーW杯とは、「筋肉超人たちによる、国の威信をかけた本気の『鬼ごっこ』」なのだ。むき出しの闘争心のぶつかりあいに魅せられる観戦者は多いはずだ。

 ラグビーは球技のなかで最も格闘技的要素が強く、それこそが競技としてのだいご味であり、プレーヤーにとっての誇りでもある。かつてはその格闘性が行き過ぎた結果、タックルやスクラムによる頚髄損傷で、悪くすれば下半身不随などの重篤な障害を負うことも少なくなかったが、近年はプレーヤー保護の観点から危険・悪質なプレーを厳しく戒めるようになっている。首をねらったハイタックルはもちろんラリアットのような行為や、以前は認められていた抱え上げて背中から落とすようなタックルは反則行為として禁じられ、重いペナルティーが科されるようになったのだ。

 こうした安全志向に、「以前のような荒々しさがなくなって、物足りない」と嘆くオールドファンは多いが、ラグビーはケンカではないのだ。日本国内のラグビー人口が減少の一途をたどっているのは周知の事実。少子化に加えてその危険性を危惧する保護者からの「禁止令」が、取っ組み合いに心躍らせる少年・少女たちから楕円球を遠ざけているのは、あまりにももったいない。国内のラグビー人口を増やすためにも、保護者たちが安心して「わが子にやらせてみたい」と思えるような競技であることを伝えなければならず、W杯がその絶好の機会であることは間違いない。

 ところで、ラグビー観戦初心者が疑問に感じることの多いのが、ナショナルチーム(国別代表チーム)における国籍・人種の多様さだろう。サッカーにおいても、80年代から90年代にかけて日本代表チームをけん引したラモス瑠偉氏ら、ブラジルを中心とした外国生まれの日本代表選手は複数いた。しかしサッカー界は代表選手に原則として「国籍保持」を条件としているため、スタメンの半数近くをそうした選手らで占めるようなことはまずありえなかった。

 それに比べれば、ラグビーにおける代表選手の資格はかなり緩い。他国での代表経験がないことが前提にはなるが、たとえば日本代表の資格としては以下の3つのうち「1つでも当てはまれば」代表資格を得られる。

(1)出生地が日本であること
(2)両親または祖父母のうち少なくとも1人が日本出身であること
(3)日本に3年以上継続して居住していること

 現在、15人制ラグビーの日本代表選手39人中14人(36%)が、日本以外で生まれた「外国人」だ(2018年11月時点)。内訳は、フォワードの21人中8人(38%)、バックス18人中6人(33%)で、体重や身長がアドバンテージとなるフォワードに若干多いものの、ポジションまんべんなく外国出身選手が代表に選ばれている。

 ラグビーの国内リーグであるトップリーグなどで継続して3年活躍できれば、外国人でも国籍を変更せずに日本代表に選ばれることができるが、外国人選手14人のうち確認できるだけでも8人が結婚などで日本国籍を取得している。桜のジャージに賭ける決意と覚悟に、肌の色は関係ない。

 残念ながら、「日本代表に外国人選手がたくさんいるのは違和感がある」「応援する気になれない」という声も多いという。しかし、W杯を機会に、そもそも多様性こそラグビーの特徴であることをぜひ認識してほしい。チームが横一列に並んでいるのを見ればその意味がよくわかる。身長160cm台の小柄な選手の横に2mを超える長身選手が並ぶこともあり、120キロ近いプロップがいれば、60キロそこそこのスクラムハーフまで、それこそ体型の見本市だ。「足が遅くても、デブでもチビでもいい。闘志さえあれば、どんなコンプレックスをもっている者にも必ず合うポジションがある」(福岡県内のラグビースクール関係者)のは、ラグビーという競技の持つすばらしい一面だ。

 人種も体型も、運動能力も、それぞれ違うピースを組み上げてチームをつくりあげる。むしろ「違い」こそが強靭なチームをつくる基盤となることを思えば、ラグビーがよく組織論に例えられるのもうなずけるのではないか。

 多少大げさに言えば、ラグビーは多文化共生社会にも通じる「認め合い」のスポーツだ。異なる背景や差異をもった者たちが「one for all,all for one」の自己犠牲の精神とともに同じ方向を向くことの気高さ。排他主義渦巻く現代社会に欠けているものでは……というのは、あまりにも「きれいごと」な結びになるだろうか。

 ラグビーW杯2019の開幕戦、日本対ロシア戦は9月20日(金)の午後7時45分に、東京スタジアムでキックオフされる。

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