わらび座ミュージカル「ジパング青春記」特設ページ
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2019年01月10日 11:09

「和と愛」に基づく日本型の健康医療を創っていく 市町村と連帯しながらモデル施設を内外に展開(前)

 自然と調和する日本型の医療を目指す(一財)国際健康医療研究所が10月に設立された。「医学」は再現性や客観性という科学的手法が問われるが、「医療」はその地域の風土や民族性といった文化的な側面を考慮する必要がある。「医学は文明、医療は文化」といわれる所以である。同財団が目指す日本型医療とはどのようなものなのか。理事長の水上治医師に、財団設立の目的と今後の活動について聞いた。

 ―水上先生は以前から「日本型の健康医療をつくる必要がある」というのが持論でした。まずは一般財団法人を立ち上げた目的をお聞かせください。

 水上 「我思う、ゆえに我あり」という有名な言葉が書かれたデカルトの哲学書、方法序説には、「健康はまぎれもなくこの世の最上の善であり、ほかのあらゆる善の基礎である」という言葉があります。

 WHOの健康大憲章を引用するまでもなく、健康とは、単に肉体的、精神的な良好状態だけではなく、社会的かつ霊的(スピリチュアル)な良好状態を指します。病院に縁がないから健康なのではありません。60兆の全細胞が完璧に機能している。病名がつくような病気がなく、ほとんど風邪もひかない。仕事や勉強に積極的に取り組んでいる。家庭や学校、職場という自分が所属するコミュニティのなかで支え合い助け合って過ごしている。生きていることが幸せである。そして、何歳になってもささやかな夢をもち続けている。これらが我々の目指す高い次元の健康なのです。

 一般財団法人は、それを実現させるために、有志が集まって設立しました。相談役には元文部科学副大臣の山内俊夫参議院議員に就任していただき、代表理事に元三井信託銀行取締役の大谷雄策様、理事に経済評論家で作家の渡辺久芳さまに加わってもらうなど、我々の理念、考え方には、医療関係者以外の方々にもご賛同いただいております。

 ―役員のなかには西洋医学を行う医師らが名を連ねていますが、財団が目指す日本型医療とはどういうものをイメージしているのでしょうか。

 水上 西洋医学は病気の治療が中心で、予防医療は重視されていませんし、そもそも未病という概念は存在しません。しかし、我が国では医師の任務として、医師法第1条には、「医師は、医療および保健指導を掌ることによって公衆衛生の向上および増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」とあります。

 医師がこれをしっかりと実践していたら、日本人はもっと健康であったはずですが、医学が進歩し治療技術が発達しているにも関わらず病人は減らないし、がんに罹患する人も一向に減る気配は見られません。このままだと病気になってからの治療では間に合わない人が続出し、医療費が際限なくかかります。医療の原点は間違いなく「公衆衛生の向上と増進」なのです。これが当財団の提唱する「健康医療」なのです。

 健康長寿社会を実現させるためには、臓器別に診るのではなく人間丸ごとを一体として捉え、病気にかからない生活習慣を指導していかなければなりません。そして、病気になったとしても、できるだけ早期に見つけ、健康レベルを向上させることで、病気の進展を防ぎ、改善させることが必要なのです。それを支援していくことが現代の医療人に求められていると言ってよいでしょう。

(つづく)

【取材・文・構成:吉村 敏】

<プロフィール>
一般財団法人国際健康医療研究所
理事長 水上 治(みずかみ・おさむ) 氏

健康増進クリニック院長。1948年、北海道函館市生まれ。1973年、弘前大学医学部卒業。1973年、財団法人河野臨床医学研究所附属北品川総合病院内科勤務。1978年、東京衛生病院内科勤務。1985年、東京医科歯科大学で疫学専攻、医学博士。1990年、米国カリフォルニア州ロマリンダ大学公衆衛生大学院で健康のさまざまな分野におよぶ120単位を取得し卒業。米国公衆衛生学博士。東京衛生病院・健康増進部長を経て、2007年に東京都千代田区に健康増進クリニック開設。2011年7月、癌先進補完医療研究会を立ち上げ理事長に。医学生時代から、自己治癒力が疾病克服の鍵と考え、西洋医学を根本にしながら、エビデンスの高い、体に優しい治療法を臨床現場で施行し続けている。高濃度ビタミンC点滴療法を実施したパイオニアの1人。著書に『日本一わかりやすいがんの教科書』(PHP研究所)、『がん患者の「迷い」に専門医が本音で答える本』(草思社)などがある。

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