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2019年01月25日 09:26

【人生100年時代に向けて】有事の保証からリスク回避へと大きく変わる日本の民間保険!(中)

健康寿命延伸には「予防」と「ヘルスケア」が必須

 この健康寿命延伸を実現するキーワードは「予防」「ヘルスケア」。今までの、発病してから治療にとりかかる西洋医学の考えではなく、「病気にならないようにする」、もしくは、「病気になりかけた状態をなるべく疾病を発症させないように、できれば健康な状態に戻す」という方向に国全体の政策が大きく舵を切った。

 ヘルスケアは、健康の維持や増進のために行う行動や健康管理のこと。健康な時からの健康の維持や増進を図る考え方で、養生や未病といった概念と同じステージでもあり、その延長線上には「予防医学」がある。

 中国では昔から「上工治未病(上工は未病を治す)」という言葉がある。良い医者は、発病してからではなく未病の段階で異常を察知し対処するということで、たとえていえば、火事が起きてしまってから消火するのではなく、火事になりそうな危険な場所をあらかじめ点検して必要な個所は修理・改善し、不燃材を使用するなどして火事を未然に防ぐという考え方だ。

 さらに、健康な時から、機能性食品や運動などを積極的に取り入れて、免疫力を高めたり、強固な心身を作っておくといった一歩進んだ考え方もある。そして、近年はこの予防の世界に、最新の科学やデータサイエンス、デジタル技術が介入して大きな進歩を遂げているが、これはまたの機会に紹介したい。

ヘルスケアに大きく舵を切った保険

 西洋医学と同じように重篤な疾病に罹患してしまったり、不慮の事故に遭ったり、もしくは最悪の結果が出てから初めて生きる商品がある。それが「保険」だ。「火災・死亡・病気等の偶然の事故による損害を補償するため、多数者が一定の資金(=保険料)を出し合い、実際に事故があった時その者に一定金額(=保険金)を与える制度」とある。まさに、保険という商品が活躍する場面は、当事者にとってはすでに最悪の結果が出た後である。ところが、近年、国の健康寿命延伸への大転換に呼応するかたちで、この保険の世界にも大きな変化が起きている。

 「加入時、またはある一時点の健康状態を基に保険料を決定し、病気等のリスクに備える」という今までの生命保険とは一線を画し、加入後毎年の健康診断や日々の運動等、継続的な健康増進活動を評価して保険料が変動するなど、健康寿命延伸を支援、さらに保険に加入しながら一方でヘルスケアが行えるよう、行動変容科学までを取り入れたさまざまな保険が登場している。万一の備えとしての保険商品ではなく、加入者の日常から介入して、生涯にわたり健康を支えるサービスを提供する保険へ、大きなシフトチェンジが図られようとしている。

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険㈱

生命保険の先もお客さまに一生涯寄り添う「健康応援企業」へ
 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険㈱(以下:損保ジャパン)では、2016年~2020年の中期経営計画の重要項目の1つに「高齢者の方のニーズに合致した複合的な介護・ヘルスケアサービスを提供することにより「世界に誇れる豊かな長寿国日本の実現に貢献すること」を掲げ、生命保険の先もお客さまに一生涯寄り添う「健康応援企業」への変革を目指している。そして、16年9月には健康サービスの価値統一ブランド「リンククロス」を立ち上げ、保険契約者だけでなく、広く一般消費者へさまざまな健康サービスを提供している。

 さらに、特定保健指導や健康に関するコンサルティングや、全国を網羅する専門職ネットワークを軸にヘルスケア事業等を展開するSOMPOリスケアマネジメント㈱と、1,100万ダウンロードを誇る女性の健康情報サービス「ルナルナ」など、アプリを活用したデジタルヘルスケアサービスの運営ノウハウを擁する㈱エムティーアイと共同で、健康応援アプリ「リンククロス フィット」を開発。18年4月から発売した健康応援型商品「リンククロス じぶんと家族のお守り」契約者専用サービスとして提供している。

 この「リンククロス じぶんと家族のお守り」は、契約後に健康目標を達成した場合、契約の途中からでも契約時に戻って保険料の引き下げが可能となる「健康☆チャレンジ!制度」を採用。同時に、契約者の「健康☆チャレンジ!」制度の成功に向けた支援も行うのが大きなポイントだ。

 そして、健康応援アプリ「リンククロス フィット」アプリ内は、日々の活動や食事を記録することによって、体重、身長、血圧やBMIなどの健康管理をサポート、さらに、SOMPOリスケア社の保健師、看護師、管理栄養士などの専門家がアプリ内のメッセージで、個々の顧客の状況に応じた時間栄養学に基づく食事指導や生活習慣改善等のアドバイスを行うことで、対人による健康相談の魅力をアプリによるデジタルの世界で実現している。

(つづく)
【取材・文・構成:継田 治生】

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