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2019年01月25日 10:58

新生SECCON~国際大会で第1位-第3位を日本勢が独占!(前)  

 SECCON実行委員長 花田智洋氏

東京オリンピックを来年に控え、今サイバー攻撃に備える国や企業の演習が活発化している。世界の注目を集めたロンドンオリンピックでは政治的な示威活動として、ハッカー集団のサイバー攻撃が2億回を数えた。東京オリンピックでは、その10倍を超えるといわれる。高度な技術をもつ日本は技術への依存度が高い分、狙われやすいからである。
昨年末の12月22日(土)・23日(日)の2日間、秋葉原UDX2Fのコンベンションホールにおいて、日本最大規模のセキュリティコンテストイベント「SECCON2018」(主催:SECCON実行委員会/(特非)日本ネットワークセキュリティ協会)が開催され、そのなかで行われたSECCON CTF 2018 国際大会で、日本勢が大会史上初めて第1位-第3位を独占した。今大会からSECCON実行委員長に就任した花田智洋氏に大会の総括、今後の展望を聞いた。

カンファレンスやワークショップなどの規模を大幅に拡大

 ――お疲れさまでした。今大会は開催地の変更など従来と異なる点が複数ありました。まずは、全体総括(閉幕後の感想)をしていただけますか。

SECCON実行委員長・花田智洋氏

 花田智洋氏(以下、花田) 今回の「SECCON2018」で最も注目すべき変更点は、開催場所と開催日時が変わったことです。まず開催場所ですが、秋葉原の「秋葉原コンベンションホール」&「AKIBA SQUARE」に変更しました。そのおかげで、これまでよりも、イベント内容(カンファレンスやワークショップ、ハンズオン、展示など)の規模を大幅に拡大することができました。また、従来、CTF(旗取り合戦Capture The Flagの略:セキュリティ技術を争うコンテストの総称でIT技術に関する総合的な問題解決力を磨く上での最適な競技とされる)の国際大会と国内大会は日を分けて行っていましたが、スペースが拡大したおかげで同時開催できました。

 2日間を通じて、約1,000名の方にご来場いただきました。昨年が約650名だったので、約350名増えた計算になります。SECCONは従来、マスコミ報道などを通じて、CTFのイメージだけが目立ちました。しかし、今回は親子で参加できる企画・プログラムやものづくりをする企画など、より多くの方々にSECCONを気軽に楽しんでもらえる内容にしました。ご来場いただいた皆さまには、見たり聴いたりするだけでなく、実際につくったり、手を動かすことで、さまざまな体験をしていただけたのではないかと思っています。

2月1日-3月18日は「サイバーセキュリティ月間」

 ――場所に続いて、開催時期も変更されました。これはどのような理由によりますか。

花田 従来は主に年をまたいで2月に開催しておりました。今回は12月と大きく繰り上がりました。これには2つの理由があります。まずは参加者側の理由です。学生の期末試験、社会人の年度末、海外の旧正月など忙しく、参加しづらい時期を避けたのです。

 もう1つは運営側の理由です。政府は2月1日~3月18日を、重点的かつ効果的にサイバーセキュリティに対する取り組みを推進する「サイバーセキュリティ月間」としています。 

 そこで、この間はサイバーセキュリティに関するイベントが目白押しで、SECCONスタッフやタレント陣の確保が従来からネックになっていました。今回は12月に変更したため、多彩なタレント陣に登壇いただくことができました。

 会場確保の観点でやむを得なかったのですが、閉幕日の翌日がクリスマスというスケジュールだったので、欲をいうと、もう少しだけ前倒しできればよかったと感じています。また、12月にCTF決勝大会を繰り上げた影響で、決勝進出選抜のオンライン予選を10月に実施することになりました。そのため、ちょうどオンライン予選期間中に、本戦が行われた「Google CTF」と重なってしまい、常連の海外強豪から「スケジュールを何とかずらすことができないか」という問い合わせを受ける一幕もありました。スケジュール調整は今後の課題です。

「楽しかった」「充実していた」「また一緒に」という声

 全体総括としては、実行委員をはじめ関係者の皆さまの尽力・協力をもって、多くの新たな取り組みもありながら、大きなトラブルもなく、大役をはたすことができ、正直“ほっと”しています。課題は多々ありますが、参加してくれた多くの方に「楽しかった」「充実していた」と言っていただき、ご協力をいただいたタレント陣の皆さまからも「また、ぜひ一緒にやりましょう」と言ってもらえたことを何よりも嬉しく思っています。

(つづく)
 【金木 亮憲】

<プロフィール>
花田 智洋(はなだ・ともひろ)

千葉県生まれ。大学院卒業後、大手ITベンダーに勤務し、銀行基幹系システムの開発にプロジェクトマネージャーとして携わる。かたわら、本業以外の活動として九州で情報セキュリティコミュニティを立ち上げ、『ばりかた勉強会』やイベントなどを主催。2017年からは国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の主任研究技術員として、ナショナルサイバートレーニングセンター3大事業のCYDER,SecHack365, CYBER COLOSSEOなどに携わる。2018年3月SECCON実行委員長に就任。

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