DA PUMPも登場！～NHKの音楽特番「がめにライブ」の公開収録を密着取材

NHK福岡制作の音楽特番「がめにライブ」の公開収録が、2月19日午後7時から、昨年12月に開業したばかりのライブハウス「Zepp Fukuoka」（福岡市中央区）で行われた。出演者はいずれも、九州に縁とゆかりのある全7組のアーティスト。およそ2時間にわたり、感動あり笑いありサプライズありのライブを繰り広げた。
NHK広報によると、倍率はおよそ5倍で、応募総数は3,508件の応募（1件で2人までの応募可能）に対し702件が当選。公開収録には、1,026人が集まったという。

トップバッターは『DA PUMP』！

　7人でZepp Fukuokaのステージに立つのは初めてとのことで、登場とともに大きな歓声に包まれた。18年の大ヒット曲「U.S.A.」のイントロが流れると、会場のボルテージは一気に最高潮に。サビではお決まりのポーズとダンスを披露。MCを挟み、往年のヒット曲「Rhapsody in Blue」「Joyful」「We can't stop the music」と豪華メドレーが続いた。

　ここでなんと嬉しいサプライズ。なんと1曲目の「U. S. A. 」をもう一回撮り直すことに。リーダーのISSAは、「いきなり2番からやるとなると難しい」と苦笑しつつ、「まぁこんなことがあるのがライブなんで」と、引き続き「U. S. A. 」を大合唱。最後は3月6日発売予定の新曲「桜」で締めた。

2組目は10人組の女性グループ『ふわふわ』

　主に原宿駅前ステージで活動している「ふわふわ」。彼女たちにとっておよそ2年ぶりという福岡公演では、DA PUMPとのゆるいMCの後、「Viva!! Lucky4☆」を披露。ステージ後メンバーは、「皆さますごく暖かくて、大きなステージで歌わせてもらえてうれしかったです。福岡最高」とコメントした。ちなみにメンバーは昨日の夜、モツ鍋と水炊きを食べたとのこと。はじめはモツ鍋が苦手だったが、福岡にきて食べたらものすごく美味しくてハマったらしく、ほかには、明太子、とんこつラーメンが食べたいという。

3組目は4人組バンド『BLUE ENCOUNT』

　熊本県出身、2014年にメジャーデビューしたBLUE ENCOUNT。1曲目から「VS」続いて「コンパス」と疾走感あふれるヒット曲が続いた。今年でバンド結成15年目ということで、MCでは結成から今日に至る迄の苦労話も披露。「バイトも複数掛け持ちしながら音楽活動を続けていたが、常にギリギリの生活で何度も辞めようと思ったこともあるけど、音楽が好きだから続けてきました。メンバーにも続けてくれとお願いして、それで何とか続けていって、少しずつ観にきてくれるお客さんも増えてきて、いろいろな人の力があってメジャーデビューできました」と熱く語り、最後は「もっと光を」で締めた。

　演奏終了後、BLUE ENCOUNTとはデビュー前、ヤマハ主催のオーディション「ティーンズミュージックフェスティバル」に一緒に出演していたという阿部真央が登場。九州出身同士で、13年ぶりに同じステージに立ったという2組のアーティストが、地元トークで盛り上がっていた。

 4組目は2人組ユニット『C&K（シーアンドケー）』

　続いて登場したのはC&K（シーアンドケー）。1曲目の「Y」では心に染み渡るバラードを披露。これまでの盛り上がりから一転、会場のファンは染み渡る声に聴き入っていた。そして2曲目は土曜ドラマ「サバイバル・ウェディング」の主題歌である「ドラマ」。歌が2番に入るタイミングで、バックダンサーにはチャンカワイがスペシャルゲストで登場。リハを横で見ていたところ、どうせなら出演してもらおうということで2、3時間前に踊りを覚えたという。

　演奏後チャンは、「踊りが練習と違った。ドッキリで出て、そのステージがどっきりって何やそれ（笑）」と話すと、会場は爆笑に包まれていた。さらにはゴリケンとパラシュート部隊もダブルサプライズで登場。バイト時代のラーメン店のエピソードを披露し、会場はさらに笑いに包まれていた。

5組目は『阿部真央』

　5組目は大分県出身の阿部真央が登場。高校卒業とともにデビューを目指し上京。2009年にデビューし、今年でメジャーデビュー10周年を迎える。アコギ一本の弾き語りで、1曲目には疾走感のある曲「ふりぃ」、2曲目は本人曰く“怖い曲”である「デッドライン」そして最後は一転しっとりとした新曲「クソメンクソガールの唄」を披露。バンドサウンドに負けないアコギの力強いストローク、ずっしりと響き渡る、伸びのある歌声が、聴く者の心に刺さっていた。

　MCでは、「10年間やってきて、本当に何が起こるのか分からないことを身をもって経験したけど、一見バッドに思えることも後で良かったと思えることがいっぱいある。人生何が起こるかわからないので、私はこれからもチャレンジし続ける気持ちをもって人生楽しんでいきたい」と明るく話した。

6組目は『九星隊（ナインスターズ）』

　7組目は、2年前に九州を盛り上げる男性グループのオーディションが行われ、そこで選ばれた4人組グループ九星隊（ナインスターズ）が登場。2月19日にリリースされたばかりの新曲「By your side」を披露。会場は女性の黄色い声援に包まれていた。

　メンバーの1人である大池瑞樹は、オーディションの要件である「九州出身」「「九州在住」という条件を満たすために、わざわざ福岡に引っ越したというエピソードを披露。退路を断ってオーディションに臨んだ結果、見事オーディションに合格し、今は福岡生活を満喫しているという。

7組目はアーティストとしての『ゴリパラ』、大トリを飾るのは再び『C&K（シーアンドケー）』

　ゴリパラは彼らのアーティストとしてのデビュー曲「オン・ザ・ロード」を披露。もともとは他局の番組企画で、視聴者から集めた歌詞やフレーズをまとめて生まれたもの。まさか、ここで聞けるとは・・・ゴリパラの3人も、「他局でやっている歌をNHKが歌わせてくれるなんて、通常ではありえない」と驚きを見せていた。40代の中年トリオががむしゃらに歌う姿に、観客は黄色いタオルを手に振って応えていた。

　大トリは再びC&Kがバックダンサーを携え、「終わりなき輪舞曲」を披露。会場は再び一体となり大きな盛り上がりを見せていた。演奏後2人は、「会場もあったかくて、九州も福岡も、日本も最高です」と絶叫していた。

がめ煮のようなごちゃごちゃ感と、お互いの良さを引き出すことがコンセプト

一坊寺剛NHKチーフプロデューサー：「『がめにライブ』という名前は、もともとNHK福岡で『がめにラジオ』という番組をやらせていただいていたので馴染みがあったのと、がめ煮の持つごちゃごちゃ感のなかで、お互いの良さを引き出すという意味合いがあった。そういう意味では、今日のライブはステージと客席との距離も近く、放送局の垣根、番組の垣根、音楽の垣根を越えて、まさにがめ煮のようなごちゃごちゃ感があり、普通では生まれないパワーを生み出していたと思う」

■がめにライブ
3月９日（土）ＮＨＫ総合　九州沖縄地方　午後１０：１０
新しい旅立ちに歌のエールをおくるスペシャル番組。２月１９日（火）にＺＥＰＰ福岡で収録した模様を放送する。
出演：阿部真央、ＧＯＲＩＰＡＲＡ（ゴリけん＆パラシュート部隊）、Ｃ＆Ｋ、ＤＡ ＰＵＭＰ、九星隊（ナインスターズ）、ＢＬＵＥ ＥＮＣＯＵＮＴ、ふわふわ　ほか（五十音順）

【長谷川　大輔】