2024年04月24日( 水 )

最終年度を迎えた中期経営計画、ビッグプロジェクトで注目集める三井不動産(中)

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オフィスのビッグプロジェクト目白押し

新日比谷プロジェクトのイメージ

 三井不動産(株)が5大プロジェクトとしている物件は、延床面積約18万9,000m2の「新日比谷プロジェクト」、同約14万3,400m2の「日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業(C街区)」、同約16万8,000m2の「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業」、同約35万7,800m2の「OH-1計画」、同約28万3,400m2の「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」。このうち19年3月竣工予定の「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業」は、オフィス・商業・ホールなどで構成され、豊かな緑の広場も備える。「弊社は日本橋において地域の活性化と新しい魅力を創り出す日本橋再生計画を進めており、単なるオフィスを開発するのではなく、買い物でも楽しく過ごせる空間や、憩いや賑わいの場として緑あふれる『福徳の森』も整備しています」(同)。
 この物件では、同社初の取り組みである特定電気事業も手がける。地下にエネルギープラントを設置し、周辺に「電気と熱」を供給する。「昨年12月に着工した豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2-1街区でも特定電気事業を実施します。この両物件で特定電気事業が成功すれば、ほかのプロジェクトにも適用する可能性があります」(同)。

日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業のイメージ

 「日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業(C街区)」は、重要文化財である高島屋日本橋店を保存。その屋上には緑に囲まれたテラスを誕生させる。「新日比谷プロジェクト」は14年末に東京圏で初の「国家戦略特区」の区域認定を受け、日比谷公園や周辺の劇場・映画館と連携した芸術文化の発信や国内外のベンチャー企業・中小企業の事業拡大、新産業創出などを支援するビジネス連携拠点となる。「日比谷の価値をさらに高め、オープンイノベーションの場としたい。国家戦略特区の区域認定を受けることにより、行政手続きがずいぶんとスムーズに進み、工期の短縮などの効果も生まれました」(同)。竣工は18年1月末を予定している。

 「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」は、東京駅前の交通連結機能の強化や日本橋エリアで進められているライフサイエンスビジネス拠点の整備など、国際競争力を高めることを目的として進められている。

 

(つづく)
【長井 雄一朗】

 
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