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2019年04月22日 10:26

加熱する米中貿易戦争:日本の生き残り戦略はどこに?(前編)

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2019年4月19日付の記事を紹介する。

本年6月に大阪で開催される予定のG20首脳会議を間近に控え、米中間の対立が先鋭化している。当初は関税の掛け合いであったが、その後、「新冷戦」と揶揄されるまでに軍事、安全保障の分野における覇権争いの様相を呈するまでになってきた。次世代通信の5Gの主導権を巡る通信衛星の打ち上げ合戦も加熱する一方である。場合によっては、6月のG20サミットは「米中対決:大阪夏の陣」となるかもしれない。

 その背景にあるのは「経済、安全保障の両面にわたり、中国がアメリカに追いつき、追い越そうとしている」とのトランプ政権の間に広がる危機感である。アメリカの国防総省が2年前の2017年6月に公表した『アメリカ優位時代以降のリスク分析』には、そうしたアメリカの焦りといら立ちが既に随所に散りばめられていた。

 曰く「米軍はかつてのような他国の軍事的行動を思いとどまらせるような軍事的優位性を失ってしまった。苛立たしい限りであるが、我々は戦争に負けることを受け入れざるを得ない状況に追いやられている。ロシアや中国はこうしたアメリカ軍の限界に付け入り、軍事力の増強と影響力の拡大に邁進中だ。中でも、中国の南シナ海における支配地域の拡張には目に余るものがある」。

 そのため、トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」の維持のためにも軍事力の強化に並々ならぬ意欲を見せ、国防予算の増加に歯止めがかからない。にもかかわらず、国防総省の分析ではアメリカ軍の優位性は根底から揺らぎ始めている。その原因こそが「中国」なのである。「このままでは、早晩、アメリカの世界的地位は中国に脅かされる。今ならまだ間に合う。何としても中国の影響力のこれ以上の拡大を阻止せねばならない」。これがトランプ政権による「対中関税強化策」の隠された狙いである。

 アメリカ農務省は2015年4月の時点で、更に驚くべき報告をまとめていた。即ち「アメリカ経済は今後15年間で50%の成長を遂げるだろう。しかし、この間、中国は300%の成長を実現する。2030年までに中国はアメリカと肩を並べるか、追い抜くことは確実である」。

 中国の挑戦は農業分野に留まらない。特許申請の分野でも中国の躍進はすさまじい。技術革新の分野での特許申請と獲得の状況を見れば、トランプ政権が目の敵にする「メイド・イン・チャイナ2025(中国製造2025)」の基盤となる中国の特許獲得戦略が一目瞭然である。

 2008年の時点では、日本は23万2,000件の特許申請を記録。中国は19万5,000件であった。ところが、その後、中国の猛追が始まり、2014年には中国はついに世界一となった。その数は80万1,000件を突破し、全世界の特許申請数のほぼ半分を占めるに至っている。同年、アメリカの申請数は28万5,000件に過ぎなかった。

※続きは4月19日のメルマガ版「加熱する米中貿易戦争:日本の生き残り戦略はどこに?(前編)」で。


著者:浜田和幸
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