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2019年07月26日 13:00

熾烈さを増す延命研究競争:寿命1000歳も視野に(前編)

 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2019年7月26日付の記事を紹介する。


 世界に先駆け、超高齢化社会に突入する日本。年金2,000万円論争も喧しいが、安心の老後を迎えるには、何よりもカギとなるのは健全な精神と元気な身体だろう。言うまでもなく、健康長寿は世界中の誰もが望むところである。

 そんな中、「サーチュイン遺伝子」が世界的な注目を集めるようになった。「NHKスペシャル:ネクストワールド」という番組でも、大きく取り上げられたので、ご記憶の方も多いだろう。同番組によれば、「先進国の寿命は1日5時間のペースで伸びている」とのこと。このペースでいけば、2045年には平均寿命は100歳を超えているに違いない。

 このところ頻繁に話題に上る「サーチュイン」であるが、細菌からヒトに至るまで、ほぼすべての生物の中に宿っており、栄養の変化や環境が及ぼす刺激に対応し、生物の生存を保証するパワーを秘めているようだ。いずれにせよ、新たな生物学上の発見が病理学的にも注目され、肥満や糖尿病の新しい創薬として実用化が期待されているのは頼もしい限りである。

 国民の7割近くが糖尿病というアラブ産油国では、特に需要が高まると思われる。なぜなら、サウジアラビアやカタールなど金満資源大国は生活習慣病大国でもあり、日本発の健康法や先端医療への関心が急速に高まっているからだ。

 筆者も中東地域にはよく足を運んでいるが、日本食の需要は留まるところを知らない。とはいえ、カタールで案内された日本食のお店で出された「サンドイッチ寿司」には驚いた。食パンの間に刺身が挟まれていたからだ。マンゴー寿司の場合は、シャリの上に新鮮なマンゴーが載っていた。

 いずれにせよ、和食のパワーは世界を席巻している。こうした和食ブームの背景には、日本人が世界でも圧倒的な長寿を実現していることが関係しているに違いない。そこに更なる新兵器として登場してきたのが、サーチュインである。

 その背景には、「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」と呼ばれる、人間をはじめ全ての生き物の体内に存在している天然のタンパク質が人体の老化防止や寿命の制御に重要な役割を担っている可能性が徐々に明らかになってきたことも大きく影響している。

 NHKは番組内で名前を出さずに開発、商品化の最先端を走る日本企業を取り上げたのだが、その企業は即座に世界が知ることになった。そのため、放送翌日からは「オリエンタル酵母」社の株価が急騰したものである。

 実は、この分野での研究をリードしているのは日本人である。米国ワシントン大学の今井眞一郎教授らによる研究グループが、サーチュイン遺伝子について様々な実験を繰り返し、この遺伝子を活性化させることにより、人間の長寿命化が可能になるとの見通しを明らかにしたからである。その結果、世界中の人々がその実用化に期待を寄せるようになった。当然、各国の医薬品メーカーや食品企業、そして医療機関がこぞって新規参入に邁進している。

※続きは7月26日のメルマガ版「熾烈さを増す延命研究競争:寿命1000歳も視野に(前編)」で。


著者:浜田和幸
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